補聴器を付け始めたばかりのお客様のご家族からは、よくこのようなお話をうかがいます。皆さんの中にも同じような経験をされた方がいらっしゃるのではないでしょうか?今回は補聴器装用者との会話についてポイントをお話しいたします。
① 正面の会話が最も聞こえやすい
口の形を見せながら話すことが聞こえを補助します。
② 静かな場所での会話が聞こえやすい
補聴器には雑音を抑える機能がありますが、騒がしい場所ですと集中して言葉を聞き取ることになりますので疲れてしまいます。聞こえに問題のない方でも静かな場所の方が落ち着いて話せますよね。
③ はっきりと話す
「ぼそぼそ…」と小さい声では聞こえにくいです。
はっきり口を動かして話しましょう。
※大声で話さない
補聴器装用時は十分な音が入っているので大きな声で話されると「うるさ
い!」と感じてしまいます。特にご家族様は大声で話しかけることに慣れ
てしまっているので、ついつい大声になってしまうことがあるかと思いま
す。はっきりと口元を動かせば大声で話す必要はありません。
④ ややゆっくり話す
聞こえに問題のない方でも急に早口で話されると「えっ?」と聞き返すこ
とがあります。文節で区切って話しましょう。
※不自然に区切って話をしない
不自然な区切りは口の動きも音のイメージも変わってわかりにくいです
悪い例:「あ/し/た/の/よ/て/い/は」
良い例:「明日の/予定は」
⑤ 身振りや筆談、文字の併用
必要に応じて大事な話はメモに残しましょう。
時間などの数字は指で表しながら話すとわかりやすいです。
以上の点に気を付けて話しかけることによって補聴器装用者の負担の軽減に繋がります。補聴器を付けるときは、ご本人の頑張りだけでなく周囲のサポートも必要です。また、周囲のちょっとしたサポートがご本人のコミュニケーション意欲にも繋がります。ぜひ、心掛けてみましょう。