難聴はいくつか種類や特徴があります。原因もさまざまです。難聴というと徐々に聞こえが悪くなる加齢性難聴を思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、中には薬で治せる難聴もあります。そして難聴に気付いた早い段階で治療をしなければ元の聞こえに戻らないこともあります。
「急に聞こえにくくなった」
「片耳だけ聞こえにくい」
このような場合は先ず病院で検査を行ない、難聴を伴う病気がないか、薬で治る可能性はないか、診断してもらいましょう。
以下は早期治療により聴力が改善される見込みのある難聴です。
・メニエール病
耳鳴り、難聴、耳閉感(耳が詰まった感じ)などの症状がでます。1週間以内に受診して早期治療を開始することが望ましいです。
・突発性難聴
突然発症する原因不明の難聴です。片耳のみ難聴になることが多いです。発症後1週間以内、できれば48時間以内に治療を開始することが望ましいです。
(参考資料:建帛社 言語聴覚療法シリーズ5 改訂 聴覚障害Ⅰ基礎編)
このような難聴でも、薬などの治療で聞こえが改善されなければ、補聴器装用を試みる必要があります。
しかし補聴器は、以前のお耳本来の聞こえのようには聞こえません。最近の補聴器は本当に自然な聞こえになっておりますが、あくまで器械ですのでお耳そのものの聞こえとは異なります。ですので、新たに補聴器から聞こえる音を獲得する必要があります。
耳は大事な五感のひとつです。なかなか仕事で受診できない方もいらっしゃると思いますが、難聴は今後の仕事にも影響します。治療も補聴器代も1日分のお給料では取り戻すことができません。土日診療の耳鼻科もありますので、耳に異常を感じたらすぐ駆けつけましょう。