前回、「語音明瞭度とはどのくらい言葉が聞き取れているか(言葉を聞き取る力)を示す」ということ、「言葉を聞き取る力が低い場合でも補聴器の効果がないわけではない」といったお話をしました。
では「言葉を聴き取る力」が低い方が補聴器を装用するメリットはあるのでしょうか?
【「言葉を聞き取る力」が低い場合の補聴器装用のメリット】
①音が聞こえると危険を察知できる
警報音(地震速報など)や後ろからの車の音は危険に気付くことができ
身を守ることができます。
また、玄関のチャイムの音が聞こえなければ来訪者に気付きませんし、
炊飯器やレンジの音が聞こえなければ、ご飯ができているかその都度
確認しなければなりません。
日常生活で音は重要な役割を成しております。
②単語を聞き取ることができれば会話の手助けになる
言葉をひとつひとつ聞き取れなくても、単語が聞き取れると「どんな話
をしているか」大まかに理解することができます。また、筆談が必要な
場合でも聞き取れる単語があればすべてを書く必要はないので、負担の
軽減につながります。
「言葉を聞き取る力」が低い場合、お耳の聞こえだけでの会話は難しく、補聴器は日常生活を手助けする補助の役割となります。そのため以下のようなコミュニケーション方法を併用する必要があります。
【コミュニケーション方法】
以上のコミュニケーション方法は「言葉を聞き取る力」の有無に関わらず、難聴者の方、補聴器を装用している方にとっても必要です。
また、コミュニケーションを円滑にするためには‥‥
友人や家族に「聞こえにくいからゆっくり話してと伝えている」という方もいらっしゃいます。伝えることで、何度も聞き返すことが減ったり、相手も
何度も話す必要がなくなり、お互い楽しく会話ができるのではないでしょうか。
さて、あっという間に今年も残すところあとわずかとなりました!今年の5月からブログを始めましたが、来年も引き続き皆様に聞こえについての情報をお伝えできたらと思いますので、来年もどうぞよろしくお願い致します。