こんにちは、立川補聴器センターです。
お客様より取り扱いメーカーについてよくお問合せがありましたのでこちらのブログにまとめました。皆さまの補聴器選びのご参考についていただけますと幸いです。メーカーさんからの資料⇒コピペではなく、店頭で実際にお客様にご試聴いただき、感じたことやお客様のお声を自分の言葉に置き換えて紹介ページを作りました。良いところばかりではなく、ディメリットも記載しています。
フォナック (会社名ソノヴァジャパン)
軽度の方から重度の方まで幅広いラインナップを展開しているスイスの補聴器メーカーです。フォナック・ユニトロンという名前で2つのブランド展開をしており、ソノヴァグループは世界シェアNo,1を誇っています。いろいろな販売店様のホームページにはサウンドリカバーという機能が良く紹介されていると思います。当店は独自の視点でこちらのメーカーさんをご紹介していきます。
メーカー自体のアフターフォローが良い
フォナックはメーカーさんのアフターフォローがすごく行き届いています。一例を申し上げると補聴器が故障したときの修理の金額です。他メーカーでは修理費がとんでもなく高いということをみかけます。フォナックさんは、一律の修理金額を提示しておりその価格が比較的良心的です。
●修理金額の一例
・スピーカー(レシーバー)+マイク修理・・・16,000円(非課税)
・シェル再作・・・20,000円
シェル設計、製造のご担当者様の知識・技術レベルが高い
耳あな式補聴器やRIC型耳かけ式補聴器の一部は「シェル」と呼ばれる耳型を採取し作る「オーダーメイド式」となっています。オーダーメイド式は耳型採取の技術、そしてそれをもとにシェルを設計する方の呼吸が合わないと良いものが作れません。フォナックさんには、「シェルの達人」鬼塚氏という有名な方がいらっしゃり、耳あな式やRICタイプの耳栓を設計されています。出来上がってくるシェルを拝見するとしっかりお耳に入り、ぴたっとした良い出来で感動をおぼえます。
鬼塚氏についてはこちらからどうぞ
フィッティングソフトが非常によくできている
補聴器を調整する際、パソコンに接続して補聴器のお客様のお訴えにあわせ音を変化させます。フォナックのソフトは非常に良くできておりありとあらゆることが直感的に操作できるようになっています。特にフィッティングのインポートという機能があり、上位の器種で調整したデータをスタンダード器種に移しスタンダード器種では調整できない個所が調整できてしまう優れた機能を持っています。
フォナックでいうB30、V30といったエッセンシャルクラスの補聴器もこのインポート機能を使うときれいな波形の音を作ることができます。
そのほかにもフォナックさんの良さは沢山ありますが、紹介しきれないので主な3点をご紹介させていただきました。フォナック補聴器の詳しいご説明はぜひ当店までご来店くださいませ。
ベルトーン(NJH株式会社)、GNリサウンド(GNヒアリング株式会社)
軽度の方向けから最重度用の補聴器まで幅広く取り揃えているメーカーさんです。補聴器の周辺機器が大変充実しているメーカーさんで補聴器の外部マイク、テレビと補聴器を直接つなぐアダプター、さらに標準機能でiPhone/iPadと補聴器を直接つなぐ機能(MFIヒアリングデバイス)を搭載した補聴器もラインナップしています。こちらのメーカーさんもわたし的な主観を交えてご紹介いたします。なお、GNリサウンドとベルトーンは兄弟メーカーで似た機能の補聴器を販売しています。(調整ソフトもほぼ同一)当店ではベルトーンさんをメインで取り扱いしておりますが、GNさんの調整もきちんとできます。最近はベルトーンさんにはなく、GNさんにしか発売されていない器種も出ておりGNさんの取り扱いも徐々に増やしています。
高域を強調しすぎないメーカーさん、優しく柔らかい音
フォナックさん、スターキーさんは標準の調整で高い音を強く出す傾向がありますが、GNさん、ベルトーンさんは高い音を極端に強くしない方向のメーカーさんです。ちなみに6KHz以降の調整は基本的にしないというメーカーさんの意向もあります。高い音が強く出すぎないので優しく柔らかい温かみのある音質とわたしは思っています。
ワイヤレス機器が充実
テレビ音を補聴器に2.4GHzの独自通信で直接飛ばすテレビリンク(GNはユナイトと呼びます)、補聴器の音量を上下したり調整を切り替えするリモコン、androidのスマホやガラケー、appleウオッチと接続し音声を聞いたりハンズフリー通話を行うフォンリンク、離れた場所の方の音声をワイヤレスで聞くボイスリンクなどワイヤレス機器が充実しています。
iPhoneと直接接続できるMFIヒアリングデバイス機能を搭載
下記の補聴器にはMFIヒアリングデバイスという機能を搭載しており、iPhone/iPadと直接接続し音声を補聴器で聞くことができます。音楽、電話の音声、LINEの無料通話、ゲームなど様々なアプリケーションの音声を補聴器から直接聞くことができイヤホンのような使い方もできます。
(すいません、最近モンスト・オセロニアにはまっておりMFI補聴器でモンストをやっています)
ベルトーン補聴器の特設ページはこちらから
https://tachikawa-hac.net/ha01/beltone_ha/
スターキー(スターキージャパン株式会社)
アメリカで高いシェアを誇る補聴器メーカーです。耳かけ式より耳あな式の補聴器を得意としており、超小型耳あな式補聴器「オトレンズ」「IIC」を製造・販売しています。小型で目立たない補聴器をご希望の場合、スターキー一択かと思います。また比較的シンプルな補聴器が多く両耳間通信や環境認識を行い自動調整を行うシステムなどは搭載していません。(ヘイローというシリーズのみiPhoneとの通信に対応)アメリカでは900MHz帯の周波数で様々な機器と通信を行っておりますが、日本では900MHz帯は携帯電話の通信に使われているため補聴器では使用不可とされています。そのためスターキーの日本仕様はワイヤレスが搭載されていない「ノンワイヤレス」での販売となっています。通信機能などを必要とせずシンプルに良い音をご希望の方におすすめしています。
オーティコン(Audmet株式会社)
業界最多の11個のコアを搭載、超高速音声処理を行う補聴器「オープン」を製造、販売するメーカーです。補聴器に360度の音声をすべて入れ超高速でその音声を分析しきれいな音をお耳にお届けする機能を有しています。(オープンシリーズのみ)現在当店では新規のご販売はこのオープンシリーズと総合支援法対応モデルのみとさせていただいておりますが、古くからお付き合いがあるメーカーさんでユーザーさんもたくさんいらっしゃいます。前モデル、前々モデル等々調整ノウハウを有しております。
オーティコン「OPN(オープン)」のご試聴やご体験のご希望がありましたらぜひ当店までご相談ください。
シーメンス・シグニア(シバントス株式会社)
元々ドイツのシーメンスの一員でしたが2015年より独立しシバントスに変更となりました。2020年まではシーメンスのブランドが使用できるようですが、それ以降はシグニアというブランド名に変更となる予定です。ほぼフルラインナップ(軽度用~重度用まで)のメーカーで特に小型耳あな式でハイパワーな補聴器を作れる唯一のメーカーだと思います。当店ではスターキーの小型耳あな式をおすすめすることが多いですが、出力が足りない(利得が足りない、大きな出力が必要)お客様にはシグニアの耳あな式をご紹介しております。
また、NXという新シリーズの補聴器は「非常に澄んだきれいな音」「自分の声を下げ、自声の響き・こもりを抑える機能」を搭載しており自分の声が気になる方にご紹介しています。
ワイデックス(ワイデックス株式会社)
かなり特色のある補聴器メーカーさんです。小さな音の聞き取り、澄んだクリアーな音に拘っているメーカーで現行販売しているユニークというシリーズは大変好評いただいております。中~上位モデルは素晴らしい出来なのですが、ベーシックモデルは調整ポイント(チャンネル数)が少なく調整が難しいというディメリットもあります。また、ハウリング抑制があまり強くありませんのでしっかりとした耳栓(イヤモールド)を使って装用することをおすすめしています。
ワイヤレス機器は大変充実しており、「かゆいところに手が届く」オプションが多数あります。CALL-DEXというコンパクトなアダプターをスマホに取り付けると補聴器に直接音声を送信することが出来、こちらが非常に使いやすい商品に仕上がっています。一兆一旦があるメーカーさんですのでそのメリット・ディメリットをしっかりお伝えしご試聴をしっかり行ったうえでご販売を行っています。