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Made For iPhone補聴器

iPhoneとMFi補聴器のワイヤレス接続イメージ

MFi認証(Made for iPhone)された補聴器で、iPhone/iPadとBluetoothで接続できる機能を有した補聴器です。iPhone/iPadで再生される音声を補聴器にワイヤレスで送信し、補聴器をワイヤレスイヤホンのように使用することができます。電話、動画、ゲームはもちろん、LINE通話やNetflixなどの音声も補聴器で直接聞けます。

最終更新日:2026年5月17日|本記事は海外250サイトの最新情報を統合し、立川補聴器センターが日本国内で実機検証した内容を含む完全ガイドです。

目次

  1. 重要なお話
  2. iPhoneとMFi補聴器をペアリングする
  3. オーディオルーティング|iPhoneの音をどこに送るか決める
  4. MFi補聴器の便利機能|ライブリスニング・ハンズフリー通話
  5. iPadとMFi補聴器
  6. Apple Watchで補聴器を操作する
  7. MacとMFi補聴器|Mac素人がペアリングだけ検証してみた
  8. MFi補聴器でこんなことができる|活用シーン
  9. ライブキャプション|文字起こしで聞こえを補う
  10. まとめ
  11. 更新履歴
  12. 関連記事
  13. この記事が気になったら

重要なお話

MFi補聴器は、現在大きくわけて2つのタイプが存在します。双方向ができる(ハンズフリーが出来る)補聴器とハンズフリーができない補聴器2つに区分けされています。

単方向ストリーミング対応モデル

業界では「第一世代MFi」とも呼ばれます。iPhone→補聴器の音声送信のみができます。ハンズフリー通話は補聴器マイクでは不可(iPhone本体のマイクで通話、口元にiPhoneを持ってきて通話します)

第一世代MFi補聴器の単方向ストリーミング図解

第一世代MFi補聴器の一例

例:オーティコンOpn/Opn S/Opn Play、リサウンドQuattro/LiNX 3D、 シグニアPure Charge&Go Nx以前など

双方向ストリーミング対応モデル

業界では「第二世代MFi」とも呼ばれます。iPhone↔補聴器の双方向音声送信、補聴器マイクで拾った声を無線でiPhoneに送りハンズフリー通話ができます。Apple公式の補聴器一覧でアスタリスク(*)が付いているモデルが双方向ストリーミング対応モデル、第二世代MFi補聴器になっています。

第二世代MFi補聴器の双方向ストリーミング図解

第二世代MFi補聴器の一例

例:オーティコンOwn/Real/Intent、リサウンドOne/Omnia/Nexia、 シグニアIX/AX、スターキー Edge AI/Genesis AIなど

近年の主要モデルでは、第二世代MFi対応の機種が増えています。

本記事での呼称

本記事では読みやすさのため、以下のように呼称します。

  • iPhone対応補聴器 ➡️ MFi補聴器
  • 単方向ストリーミング対応モデル ➡️ 第一世代MFi
  • 双方向ストリーミング対応モデル ➡️ 第二世代MFi
iPhoneと補聴器メーカーアプリのイメージ

iPhoneとMFi補聴器をペアリングする

iPhoneとペアリングする、これはiPhoneにお持ちの補聴器を覚えさせて音声をご自身の補聴器に送信するための操作です。やり方をちょっと覚えればそんなに難しくありません。ここではペアリング方法からしっかり解説していきます。

iPhoneとMFi補聴器のペアリング解説イメージ

ペアリング前の確認事項

iPhoneのバージョン確認をしましょう。iPhoneは頻繁に更新をしています。更新が漏れていると補聴器との接続が不安定になる可能性もあるため、細目にバージョンアップしておきましょう。

iPhoneのバージョンアップ確認方法

ホーム画面>設定(歯車)>ソフトウェアアップデート

iPhoneのホーム画面から設定アプリを開く手順画像

最新ですが表示されたら👍|今すぐアップデートがでたら🙏

iPhoneのソフトウェアアップデート画面

※アップデートの際、必ず充電ケーブルを接続し充電が十分にある状態で開始しましょう。
※お仕事のiPhoneや専門のアプリをご利用の場合、アップデートをしないほうがいい場合もあります。法人、お仕事でご利用の方は専門の方にご相談ください。

iPhoneと補聴器のペアリング

バージョンアップの件が落ち着いたら補聴器とiPhoneを接続してみましょう。

これだけは忘れないで

MFi補聴器をご利用の場合、これだけは覚えておいてください。補聴器と何か機器を接続するときは、補聴器の電源を一旦切り、再度電源を入れる必要があります。電源のオンオフを行うことで1分30秒、外部機器を補聴器が接続できるモードになります。

充電式補聴器を充電器に置いて再起動する様子
電池式補聴器の電池蓋を開閉して再起動する様子

この後、この記事では補聴器の電源オンオフすることを「補聴器の再起動」と記載致します。

iPhoneと補聴器のペアリング

まず補聴器を再起動しましょう。

  • 充電式の方は充電器に載せる降ろす
  • 電源ボタンの長押しでオンオフ
  • 電池式の方は、電池蓋を開ける閉める

続いてiPhoneを操作します。設定>アクセシビリティ

iPhoneの設定からアクセシビリティへの遷移手順

アクセシビリティ>下へスクロール>ヒアリングデバイス

アクセシビリティからヒアリングデバイスを選ぶ手順

MFiヒアリングデバイス(補聴器が表示されたら)>タップ>ペアリングを2回行う

iPhoneでMFi補聴器をペアリングする最終手順

以上でペアリングは完了です。実際やってみると2分もかからないと思います。

ペアリングが完了したら

電池残量アイコン・プリセットが表示されたらペアリング完了です。

MFi補聴器のペアリング完了時の画面表示

よくあるトラブル

MFi補聴器の接続トラブルに悩むイメージ
片耳しかペアリングできない
1・補聴器を「再起動」して、もう1度アクセシビリティからペアリングする
2・iPhone/iPadの再起動を行い、再起動後アクセシビリティ>ヒアリングデバイスを開く
「過去にペアリングした補聴器が残っている」場合の削除方法を教えてください
「設定」アプリを開きます。
「アクセシビリティ」をタップし、「ヒアリングデバイス」を選択します。
過去にペアリングした補聴器の名前をタップします。
画面を一番下までスクロールし、「このデバイスの登録を解除」をタップして完了です。
iPadともペアリングできますか?
はい、ペアリングできます。ただしiPhoneとiPadから同時に音を聞くことは基本的にできず、音声を出した機器や着信状況によって接続先が自動で切り替わります。安定して使いたい場合は、使わない方の機器のBluetoothを一時的にオフにするのが確実です。詳しくは記事内「iPadとMFi補聴器」セクションで解説しています。

オーディオルーティング|iPhoneの音をどこに送るか決める

ペアリングが完了すると、iPhoneの音はすべて補聴器から聞こえるようになります。電話の着信音も、YouTubeの音声も、LINEの通知音も、ぜんぶ補聴器に飛んできます。

でも実際に使ってみると「通話だけは補聴器で聞きたいけど、音楽は車のスピーカーで聴きたい」「動画は補聴器で見たいけど、電話は普通にiPhoneで取りたい」と、シーンによって使い分けたい場面が出てきます。

そのときに使う機能が「オーディオルーティング」です。iPhoneから出る音を、種類ごとに「補聴器に送るかどうか」を決められます。

2種類のオーディオを別々に設定できる

iPhoneは音を大きく2種類に分けています。

  • メディアオーディオ|音楽、動画、ゲーム、Podcast、TVer、ネットフリックスなど
  • 通話オーディオ|電話、LINE通話、FaceTime、Zoom、Teamsなど

この2種類を、それぞれ独立して設定できるのが、オーディオルーティングの便利なところです。

オーディオルーティングの設定方法

設定 > アクセシビリティ > ヒアリングデバイス > オーディオルーティング から開きます。

iPhoneのメディアオーディオ設定画面

メディアオーディオ

YouTubeやゲームなどの音声を補聴器から出すか、iPhoneのスピーカーから出すか決める設定です。

  • 常にヒアリングデバイスを使用
    補聴器に全部送信されます
  • ヒアリングデバイスを使用しない
    iPhoneのスピーカーから音が出ます
  • 自動
    補聴器かiPhoneのスピーカーか自動で切り替わります
iPhoneの通話オーディオ設定画面

通話オーディオ

通常の電話やLINE通話の音声を補聴器に送るか、iPhoneのスピーカーまたはお耳にiPhoneを当てて聞くかを選択します。

  • 常にヒアリングデバイスを使用
    補聴器の電源が入っているときは、常に補聴器に電話の音声が送信されます。
  • ヒアリングデバイスを使用しない
    iPhoneをお耳に当てて電話を聞きます。
  • 自動
    補聴器かiPhoneのスピーカーか自動で切り替わります

3つの選択肢の違い

■ 自動(おすすめ)

iPhoneが状況を判断して自動的に出力先を決めます。基本的にはこの設定でOK。補聴器が接続されていれば補聴器に、Bluetoothスピーカーが接続されていればそちらに、と賢く切り替わります。

■ 常にヒアリングデバイスを使用

必ず補聴器に音を送る設定です。「絶対に聞き逃したくない」「補聴器のチューニングで聞きたい」というときに使います。

■ ヒアリングデバイスを使用しない

補聴器には音を送らない設定です。iPhoneのスピーカーや、別のBluetoothスピーカー、有線イヤホンなどから音を出します。

こんな使い方ができます

2種類のオーディオを別々に設定できるので、シーンに合わせた使い分けが可能です。

使い方の例①|車で音楽は聴きたいけど、電話は補聴器で取りたい

  • メディアオーディオ:ヒアリングデバイスを使用しない(音楽は車のスピーカーへ)
  • 通話オーディオ:常にヒアリングデバイスを使用(電話は必ず補聴器へ)

使い方の例②|動画は補聴器で楽しみたいけど、電話は普通に取りたい

  • メディアオーディオ:常にヒアリングデバイスを使用(動画はクリアな音で)
  • 通話オーディオ:ヒアリングデバイスを使用しない(電話はiPhoneを耳に当てて)

使い方の例③|ぜんぶiPhoneのスピーカーで使いたい

  • メディアオーディオ:ヒアリングデバイスを使用しない
  • 通話オーディオ:ヒアリングデバイスを使用しない

すべてiPhone本体やAirPodsなどで使いたい場合の設定です。補聴器のリモコンとしてだけiPhoneを使いたい方にもおすすめです。

Point|迷ったら「自動」で大丈夫

難しく考えず、両方とも「自動」にしておけばたいていの場面で困りません。「あれ、思った通りに音が出ないな」と感じたときに、シーンに合わせて変更してみてください。

※AndroidのスマートフォンでもMFi補聴器と似た仕組みは使えますが、「メディアと通話を別々に設定する」「ヒアリングデバイスを使用しない」のような細かい使い分けは、iPhoneだけにある機能です。「補聴器のリモコンとしてだけスマホを使いたい」という方は、iPhoneの方が便利に感じる場面が多くあります。

MFi補聴器の便利機能|ライブリスニング・ハンズフリー通話

ペアリングとオーディオルーティングまで設定できたら、MFi補聴器の便利な「+α機能」も覚えておきましょう。ここでは特にお問い合わせの多い2つの機能をご紹介します。

ライブリスニング|iPhoneがリモートマイクになる

ライブリスニングは、iPhoneを「離れた場所のマイク」として使える機能です。iPhoneを話し相手の近くに置けば、その音声がリアルタイムで補聴器に飛んできます。

ライブリスニング機能でiPhoneから補聴器に音声を送る図解

こんな場面で役立ちます

  • テレビの近くにiPhoneを置いて、テレビの音を補聴器で聞く
  • 少し離れた家族の声を、テーブルに置いたiPhone経由で拾う
  • 講演会や会議で、話し手の近くにiPhoneを置いて聞き取りを補強する
  • 車の中で、運転席の家族の声を助手席で聞き取りやすくする

iPadも同じようにリモートマイクとして使えます。Apple Watchから操作することもできます(詳しくは後述)。

ライブリスニングの使い方

  • iPhoneの画面右上を下にスワイプして「コントロールセンター」を開く
  • 「耳」のアイコン(ヒアリング)をタップ
  • 「ライブリスニング」をタップしてオン
  • iPhoneを話し相手の近くに置く

※コントロールセンターに「ヒアリング」アイコンが表示されない場合は、「設定 > コントロールセンター > ヒアリング」を追加してください。

立川補聴器センターからのアドバイス

ライブリスニングは「補聴器の限界を補う追加の手段」とお考えください。補聴器の聞こえに不満があるからライブリスニングを使う、ではなく、騒がしい場所や遠くの声を拾いたい時にだけ補助的に使う、という位置づけが理想です。

ハンズフリー通話|電話を補聴器のマイクで取る

ハンズフリー通話は、補聴器に内蔵されたマイクで相手に声を届ける機能です。iPhoneを口元に持っていく必要がなく、両手が空いた状態で通話できます。

ご注意|第二世代MFiのみ対応です

ハンズフリー通話は、双方向ストリーミング対応モデル(第二世代MFi)でしか使えません。Apple公式の補聴器一覧でアスタリスク(*)が付いている機種が対象です。お持ちの補聴器が第一世代MFiの場合、相手の声は補聴器から聞こえますが、こちらの声はiPhone本体のマイクが拾います。iPhoneを口元に近づける必要があります。

ハンズフリー通話のオン/オフを切り替える

第二世代MFi補聴器をお使いの方でも、状況によっては「補聴器のマイクではなくiPhoneのマイクで話したい」場面があります。例えば、補聴器のマイクが衣擦れの音を拾ってしまうとき、周囲がとても騒がしいとき、デリケートな会話で口元に近づけて話したいとき、などです。

設定方法は「設定 > アクセシビリティ > ヒアリングデバイス > お使いの補聴器名 > ハンズフリー」から、オン/オフを切り替えられます。

Point|店頭でよくいただくご相談

「電話の相手から『声がこもって聞こえる』と言われる」というお声をいただくことがあります。これは補聴器マイクが衣服やマスクの音を拾っていることが原因です。そのときは一時的にハンズフリーをオフにして、iPhoneを口元に近づけてお試しください。

iPadとMFi補聴器

iPadでもMFi補聴器が使えます。動画を大画面で楽しんだり、Zoom会議に参加したりと、iPhoneとは違った使い方ができます。ただしiPhoneと併用する場合に少しコツが要ります。順番に解説します。

iPadラインナップとMFi補聴器の活用イメージ

対応iPadの一覧(2026年5月時点)

MFi補聴器が使えるiPadは、iPadOS 15.2以降が動作する機種です。第一世代MFi(音を聞くだけ)と第二世代MFi(ハンズフリー通話対応)で対応iPadが異なります。

第一世代MFi(単方向)対応iPad

  • iPad Pro(全モデル)
  • iPad Air(全モデル)
  • iPad(第4世代以降)
  • iPad mini(全モデル)

第二世代MFi(双方向/ハンズフリー)対応iPad

  • iPad Pro 12.9インチ(第4世代以降)
  • iPad Pro 11インチ(第2世代以降)
  • iPad Air(第4世代以降)
  • iPad mini(第6世代以降)
  • iPad(第10世代以降)

※出典:Apple公式「『Made for iPhone』補聴器の一覧」
※2026年5月時点の情報です。最新情報はApple公式サイトをご確認ください。

iPadでのペアリング手順

基本的にはiPhoneと同じ手順です。iPadの「設定 > アクセシビリティ > ヒアリングデバイス」と進み、補聴器を再起動してから補聴器名をタップしてください。

iPadの設定からアクセシビリティへの遷移手順
iPadのヒアリングデバイス画面で補聴器を接続する手順

よくあるご相談|iPhoneとiPadで音が切り替わってしまう

これは店頭で本当によくいただくご相談です。「iPadで動画を見ていたら、iPhoneに着信があって音が切り替わってしまった」「気がついたらiPhone側に音が戻っていた」というケースです。

奥多摩で撮影したiPadと補聴器、iPhoneのMFiエコシステム

なぜ起きるのか

MFi補聴器はBluetooth Low Energy(BLE)という超省電力の無線通信を使っています。BLEは電池の持ちが良い反面、一度にひとつの機器からしか音を受け取れません。そのためiPhoneとiPadが同時に補聴器に音を送ろうとすると、どちらか一方に切り替わってしまいます。

これはAppleの仕様で、「オーディオHandoff」と呼ばれる自動切り替えの仕組みです。同じApple IDで同じWi-Fiにつながっていると、状況に応じてiPhoneとiPadが自動で音声をやり取りします。

片方を止める方法

「iPadで集中して動画を見たい、iPhoneからの割り込みを止めたい」という場合は、以下の方法で切り替えを防げます。

方法①|使わない方のBluetoothをオフにする(一番確実)

iPhoneの「設定 > Bluetooth」をオフにすれば、補聴器はiPadだけにつながります。海外メーカー(Widex・Oticonなど)の公式情報でも、この方法が推奨されています。

iPadのコントロールセンターからBluetoothをオフにする手順

方法②|メーカーアプリを完全に閉じる

使わない方の機器で、補聴器メーカーのアプリ(オーティコン Companion、リサウンド Smart 3Dなど)を完全に閉じる(スワイプアップで終了)と、ゴースト接続を減らせます。

方法③|機内モードを使う

使わない方の機器を機内モードにすれば、すべての無線通信が止まり、補聴器を独占できます。短時間の集中視聴におすすめです。

iPadのコントロールセンターから機内モードをオンにする手順

例外|フォナック・ユニトロン補聴器をお使いの場合

フォナックとユニトロン(どちらもSonovaグループ)の補聴器は、MFiではなく従来のBluetooth(Bluetooth Classic)を使っています。そのため最大8台までペアリングでき、2台同時接続(マルチポイント)にも対応します。iPhoneとiPadを切り替えずに使いたい方には、選択肢になります。詳しくは立川補聴器センターまでご相談ください。

iPadでもライブリスニングが使えます

iPadもiPhoneと同じくリモートマイクとして機能します。テレビの前にiPadを置いて、台所で家事をしながらドラマの音声を補聴器で聞く、といった使い方が可能です。設定方法はiPhoneと同じで、コントロールセンターからヒアリング → ライブリスニングをオンにします。

Apple Watchで補聴器を操作する

Apple Watchをお持ちなら、補聴器のリモコンとして手元から操作できます。iPhoneをカバンから取り出す必要がなく、外出先でもサッと音量やプログラムを切り替えられて便利です。

Apple Watchで補聴器を操作する様子(奥多摩で撮影)

Apple Watchでできること

  • 左右それぞれの音量調整
  • プリセット(プログラム)の切り替え
  • 補聴器の電池残量の確認
  • ライブリスニングのオン/オフ
  • メーカーアプリ(オーティコン Companion、リサウンド Smart 3Dなど)の一部機能

使い方

iPhoneとペアリング済みのApple Watchであれば、自動的に補聴器の情報が同期されます。Apple Watchの文字盤を表示した状態で、本体右側のサイドボタンを押すとコントロールセンターが開きます。耳のアイコン(ヒアリング)をタップすると、音量調整やプリセット切り替えができます。

※watchOS 10以降の操作方法です。古いwatchOSをお使いの方は、文字盤から下から上にスワイプする旧操作になります。表示が違う場合はApple公式の手順をご確認ください。

メーカーアプリのApple Watch版(インストール済みの場合)からも操作可能です。アプリによっては独自の機能(ジェスチャー操作、ヘルスケア連携など)が使える場合もあります。

Point|こんな方におすすめ

外出が多く、頻繁にプリセットを切り替える方、補聴器を耳に着けたまま操作したくない方、iPhoneをカバンに入れたまま使いたい方には特に便利な使い方です。手元で完結するので、お店やレストランでも自然に操作できます。

MacとMFi補聴器|Mac素人がペアリングだけ検証してみた

このセクション、最初にお断りさせてください。私、Macのことはほとんど分かりません。

私のパソコン遍歴はMSX → FM-TOWNS → Windowsで、Macに触れたのは2024年が初めてです。MFi補聴器がMacに対応した話題があったので「お店としても検証しなきゃ」と思いMacBook Air(M2)を購入したのですが、ペアリングを確認したらそれで満足してしまい、ほぼ使わないまま売却してしまいました。

その後、最近になって娘から中古のMac mini(M2)を譲ってもらいまして、こちらも補聴器とのペアリングを確認した後、現在は店の隅で静かに眠っております。

そんなMac素人の私が解説するセクションですので、温かい目で読んでいただければ幸いです。「ペアリングはできる」「補聴器からMacの音は確かに出る」、ここだけは私が自分の手で2回確認しています。それ以上の細かいMacの使い方は、Macに詳しい方にお尋ねください。

※2024年1月にMacBook Air(M2)で検証したときの記事はこちらです:
Macが補聴器と直接接続可能に!MacBook Airを購入して補聴器と接続してみた!

2024年9月、Macが第一世代MFiにも対応しました

Apple公式情報によれば、2024年9月にリリースされたmacOS Sequoia 15以降、それまで第二世代MFi(ハンズフリー対応)の補聴器しか接続できなかったMacが、第一世代MFi補聴器とも直接ペアリングできるようになったそうです。

これによりZoom会議、Teams、FaceTimeなど、Macで仕事をされる方の聞こえの環境が広がった、ということになります。

対応Macの一覧(2026年5月時点)

Apple公式ページに対応Macのリストが載っています。そのまま転載します。

  • MacBook Pro(2021年以降のモデル)
  • MacBook Air(2022年以降のモデル)
  • Mac Studio(2022年以降のモデル)
  • iMac、Mac mini、Mac Pro(2023年以降のモデル)

※出典:Apple公式「Macでヒアリングデバイスを使う」
https://support.apple.com/ja-jp/106341

気をつけてほしい点|M1 MacBook AirとM1 Mac miniは非対応のようです

Apple公式の対応リストをよく見ると、中古市場で人気の「M1 MacBook Air(2020年)」「M1 Mac mini(2020年)」「M1 13インチMacBook Pro(2020年)」は対応リストに入っていません

M1チップ搭載機の中で対応しているのは、2021年発売の「14インチMacBook Pro(M1 Pro / M1 Max)」と「16インチMacBook Pro(M1 Pro / M1 Max)」だけのようです。

M2チップ以降のMacは、私が検証したMacBook Air(M2)とMac mini(M2)で実際にペアリングできましたので、対応していると思って良さそうです。Intelチップ搭載のMac(〜2020年)については、Apple公式情報を見るかぎり完全に非対応のようです。

もしこれから「Macで補聴器を使うために中古Macを買おうかな」とお考えでしたら、M1のMacBook AirやMac miniではなく、M2以降を選んでおいた方が安心かもしれません。ただ、私もMacに詳しいわけではないので、ご購入前にApple公式ページや、Macに詳しい方に必ずご確認ください。

Macでのペアリング手順(私が実際にやった方法)

私が2024年にMacBook Air(M2)で、そして最近Mac mini(M2)でペアリングしたときの手順です。iPhoneのペアリングと考え方は同じでした。

  1. 補聴器を再起動する(充電器に乗せて降ろす/電池ふたを開閉する)
  2. 画面左上のAppleメニュー()から「システム設定」を開く
  3. 「アクセシビリティ」を選択
  4. 「ヒアリングデバイス」をクリック
  5. リストに表示された補聴器の「接続」をクリック

これだけです。私のように普段Windowsしか使わない人間でも、この手順でペアリングできました。

iPhoneでペアリング済みの補聴器は、Macに自動で出てくる(らしい)

これは私の実体験ですが、iPhoneと同じApple IDでMacにサインインしていると、iPhoneで先にペアリングしていた補聴器が、Macのヒアリングデバイス一覧にすでに表示されていました。

Appleの仕組みとしては「同じApple IDで同じWi-Fiにつながっていれば、ペアリング情報がiCloud経由で自動的に同期される」とのことです。便利は便利なのですが、Mac初心者の私にとっては「あれ、いつの間にか出てきた…」と少し戸惑った瞬間でもありました。

Macでハンズフリー通話はできる?

これは装用者さんからお問い合わせをいただくことがあります。Apple公式情報とメーカー情報からまとめると、お持ちの補聴器の世代によって動作が変わるようです。

第二世代MFi補聴器の場合

FaceTime、Zoom、Microsoft Teamsなどの通話アプリで、補聴器のマイクを使ったハンズフリー通話ができる、とのことです。Macに向かって話さなくても、補聴器側のマイクが声を拾うそうです。在宅ワークでZoom会議が多い方には便利な機能だと思います。

第一世代MFi補聴器の場合

相手の声は補聴器から聞こえますが、こちらの声はMac本体のマイク(MacBookならディスプレイ上部のマイク、Mac miniなら外部マイク)で拾います。ハンズフリー通話はできませんが、メディア視聴(YouTube、Apple Music、Spotifyなど)は問題なく利用できるようです。

※私は「補聴器からMacの音が出る」までしか検証できていないので、Zoom会議でハンズフリー通話を業務として使った経験はありません。実際にお使いの方からのフィードバックをお待ちしております。

Mac版のメーカーアプリは見当たりません

iPhoneのメーカーアプリ(オーティコン Companion、リサウンド Smart 3D、シグニア App、スターキー My Starkeyなど)のMac版は、2026年5月時点では各メーカーの公式サイトを見るかぎり見当たりませんでした。

Macでの音量調整やプリセット切り替えは、画面右上の「コントロールセンター」の中の聴覚モジュールから行います(私もこの操作だけは試してみました。音量バーが動くところまでは確認しています)。

イコライザー調整、騒音抑制の強度、レポート確認といった細かい調整はMacではできないようなので、そういった調整はiPhoneのアプリでお使いいただくのが良さそうです。

Intel Mac/M1 Air/M1 mini/M1 13インチProをお使いの方へ

これらのMacではMFi補聴器との直接ペアリングができないようです。どうしてもMacで補聴器を使いたい場合は、各メーカーが出している「中継ストリーマー」というアクセサリーを使う方法があります。

  • オーティコン|ConnectClip
  • リサウンド|Multi Mic(もうすぐ販売終了)
  • シグニア|StreamLine Mic
  • フォナック|直接Bluetoothでもつながります
  • ユニトロン|直接Bluetoothでもつながります

これらのアクセサリーはMacと通常のBluetoothで接続し、ストリーマーから補聴器へ独自の電波で音声を届ける、という仕組みです。MFi非対応のMacでも使えますが、機器がひとつ増える分、持ち運びや充電の手間が発生します。ストリーマーをお持ちでない方は、Macを買い替えるタイミングでMFi対応の機種を選ぶというのも一案かもしれません。

最後に|Macが分かる装用者さんへ

もしこの記事を読んでくださっているあなたが私よりMacにお詳しい装用者さんでしたら、ぜひ立川補聴器センターの店頭でお話を聞かせてください。MacでのMFi補聴器の使いこなしについて、教えていただけると嬉しいです。私自身もまだまだ勉強中ですので、装用者さんの実体験ほど貴重な情報はありません。

MFi補聴器でこんなことができる|活用シーン

ここまでで設定の話は一段落です。最後に、MFi補聴器がある生活で実際にどんなことができるのか、装用者さんからよくお聞きする活用シーンをご紹介します。

音楽を補聴器で聴く(Spotify、Apple Music、YouTube Music)

SpotifyやApple Music、YouTube Musicなどの音楽配信サービスの音を、補聴器でそのまま聴けます。イヤホンを別途用意する必要がなく、補聴器を着けたままで音楽が聞けます。

装用者さんによっては「補聴器の音楽プログラム」に切り替えると、よりクリアに聴こえるという声もあります。メーカーアプリから音楽用のプリセットに切り替えてお試しください。

動画配信サービス(TVer、Netflix、Amazon Prime Video、YouTube)

TVer、Netflix、Amazon Prime Video、YouTubeなどの動画も、すべて補聴器で直接聞けます。テレビのスピーカーで聞くより明瞭に聞こえる、という装用者さんも多くいらっしゃいます。

ご家族と一緒に視聴するときは、テレビ本体のスピーカーは標準音量で出しつつ、ご自身はiPhoneやiPadで同じ番組を見て補聴器に音声を飛ばす、という使い方もできます。家族のテレビの音量に合わせる必要がなく、ご自身の聞き取りやすい音量で楽しめます。

ゲーム(モバイルゲーム、ボイスチャット)

iPhoneやiPadのゲームの音も補聴器で聞けます。第二世代MFiの補聴器なら、ボイスチャットで仲間と話すのもハンズフリーで可能です。お孫さんとのオンラインゲームに参加される装用者さんもいらっしゃいます。

電話・LINE通話・FaceTime

通常の電話だけでなく、LINE通話、FaceTime、Messenger、WhatsAppなどのアプリ通話もすべて補聴器で取れます。第二世代MFi補聴器なら、ハンズフリーでそのまま話せます。

遠方のご家族とのLINEビデオ通話が「聞き取りやすくなって嬉しい」というお声を、店頭で本当によくいただきます。

在宅ワーク(Zoom、Teams、Google Meet)

Zoom、Microsoft Teams、Google Meetなどのオンライン会議ツールも、補聴器で聞きながら、補聴器のマイクで話せます(第二世代MFiの場合)。在宅勤務の方や、お孫さんとオンラインで会話される方にとって、聞こえの環境を整える便利な機能です。

音声を聞き逃さない|通知音・ナビ音声

LINEの通知音、メールの着信、カレンダーのアラーム、Apple Mapsの音声ナビゲーションなど、iPhoneのあらゆる音が補聴器に飛んできます。「外出中にLINEに気づかなかった」「ナビの音が聞こえなくて道を間違えた」といったストレスが大幅に減ります。

立川補聴器センターから

MFi補聴器は、補聴器を「聞こえを補うだけの医療機器」から「スマートフォンとともに暮らしを豊かにする道具」へと変えてくれます。ここに挙げた活用シーン以外にも、装用者さんごとの工夫や使い方がたくさんあります。「こんな使い方できないかな」というご相談は、いつでも店頭でお受けしています。

ライブキャプション|文字起こしで聞こえを補う

最後にご紹介したいのが、iPhone本体に搭載されている「ライブキャプション」機能です。MFi補聴器そのものではありませんが、補聴器と組み合わせて使うことで、聞き取りをさらに補強できる強力な機能です。

ライブキャプションとは

ライブキャプションは、iPhoneが話し声を自動でテキストに変換し、リアルタイムで画面に字幕表示する機能です。日本語にも対応しています(iOS 18以降で精度が大きく向上しました)。

すべての処理がiPhone本体で行われるので、インターネット接続は不要。プライバシーも守られます。

設定方法

「設定 > アクセシビリティ > ライブキャプション > オン」で有効化できます。最初の起動時に日本語パッケージのダウンロードが行われます(数百MB、Wi-Fi推奨)。

補聴器との組み合わせ活用

活用①|電話しながら文字起こし

通話中の相手の声をライブキャプションで字幕表示できます。補聴器で音を聞きつつ、聞き逃した部分は字幕で確認できるので、聞き取りに自信がない場面でも安心です。

活用②|LINE通話・FaceTime・Zoomでも字幕表示

LINE通話、FaceTime、Zoomなどのビデオ通話中の音声もリアルタイムで文字起こしされます。お孫さんやお子様との通話、オンライン会議で内容を取りこぼしたくないときに役立ちます。

活用③|対面会話の補助

対面の会話でも、iPhoneを話し相手の方に向けてライブキャプションをオンにすれば、相手の声がリアルタイムで字幕になります。補聴器で聞きながら、目で字幕も追えるので、騒がしい場所でも聞き取りやすくなります。

活用④|動画・配信の字幕代わり

字幕がついていないYouTube動画や、ライブ配信などにも対応します。講演会の配信や、字幕未対応の動画コンテンツでも内容を文字で確認できます。

対応機種と精度について

ライブキャプションは、Apple公式情報によればiPhone 11以降で利用できる機能です。iPadではA12 Bionic以降のモデル、MacではAppleシリコン搭載機が対象とされています。対応言語や精度はOSのバージョンによって変わるため、最新情報はApple公式をご確認ください。

iPhone本体の処理能力に依存するため、新しい機種ほど高精度・低遅延で動作します。精度は完璧ではありませんが、補聴器と併用することで「聞こえる音声+目で追える字幕」のダブル理解が可能になり、実用上、聞き取りの助けになる場面が多くあります。

Point|補聴器とライブキャプションのダブル運用

聞き取りに不安がある場面では、ぜひ補聴器とライブキャプションの併用をお試しください。「聞く」と「読む」を同時に行うことで、理解が一段深くなります。これは健聴者には体験できない、MFi補聴器とiPhoneを使う私たちだけの特権です。

まとめ

iPhoneとApple Watchで補聴器アプリを同期操作するシーン

ここまで、MFi補聴器の基本から実践的な活用シーンまでをまとめてきました。海外250サイトの情報を集めつつ、立川補聴器センターが日本国内で実機検証した内容を中心に書いています。Mac部分については私自身がMac素人ですので、装用者さんからのフィードバックをいただきながら、今後も少しずつ書き足していきたいと思っています。

MFi補聴器の世界は、年々できることが広がっています。2024年9月にはMacが第一世代MFiにも対応し、iPhone・iPad・Mac・Apple Watchが一体となった聞こえの環境が手に入る時代になりました。

大切なのは、ご自身のライフスタイルに合わせて「何を、どこで、どう使うか」を考えることです。すべての機能を使う必要はありません。最初はペアリングと電話の音声を補聴器で聞くだけでも、日常の聞こえの負担が軽くなる場面が増えてきます。少しずつ慣れていきましょう。

立川補聴器センターでは、MFi補聴器の選定からペアリング設定、iPhone・iPadとの連携まで、すべてサポートいたします。Macに関しては「ペアリングまではお手伝いできます」というレベルですが、それも含めてご相談ください。「自分の環境ではどう設定すればいいかわからない」「機種選びで迷っている」というお悩みも、ぜひ店頭でお気軽にお声がけください。

更新履歴

  • 2026年5月17日|全面改訂。第一世代/第二世代MFiの呼称整理、Mac対応情報の追加、iPad切り替え方法、ライブキャプション活用シーンの追加。
  • ※今後、iOS/iPadOS/macOSのメジャーアップデートに合わせて随時更新します。

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