made for iPhone対応補聴器とは、iPhoneと補聴器がアダプターなどを使わず直接無線でつながり補聴器の音量調整や音質調整ができる機能です。現在主要なメーカーからは1~2器種ラインナップされており、今後もますます補聴器が様々なデバイスと接続し便利に使えるようになってくると思います。ここでは、iPhone対応補聴器を各メーカーごとにまとめてご紹介していきます。
iPhone対応補聴器で「出来ること」
- iPhoneの音声が補聴器に無線で入ってきます
- iPhoneで補聴器の設定変更、音量調整ができます
- 販売店が補聴器を遠隔で調整することもできます
補聴器の紹介の前に用語をご説明いたします
made for iPhone対応補聴器はiPhone/iPadに搭載されいるiOSに組み込まれている機能です。iOS上ではmade for iPhone対応補聴器と呼ばず別な呼び方をしています。一部わかりにくい言葉もあると思いますので今一度ここで用語のご説明をいたします。
iPhone上ではmade for iPhone対応補聴器のことをMFIヒアリングデバイスと表記しています。以後こちらでも対応補聴器をMFIヒアリングデバイス(MFI対応補聴器)と記載してご紹介いたします。
ホーム>設定>アクセシビリティ>ヒアリングデバイスの順にタップするとiPhoneと補聴器の接続設定が行えます。
MFI(made for iPhoneの略)ではなく、「MFA」(made for All)です。これは補聴器メーカー「フォナック」が提唱するスマホと補聴器の接続フォーマットの名称です。フォナック補聴器の「オーデオ マーベル」は「MFA」を搭載しiPhone/iPad/AndroidOSのスマホと接続が可能です。






MFI補聴器をリリースしているメーカー
- GNリサウンド(デンマーク)
- ベルトーン(アメリカ)
- シグニア(ドイツ)
- スターキー(アメリカ)
- オーティコン(デンマーク)
- ワイデックス(デンマーク)
GNリサウンドが先発で発売しその後スターキーが続きました。しばらく新しいラインナップが出ませんでしたが、2016年にオーティコン、2017年にワイデックスとシーメンス・シグニアが続いてリリースしやっとメーカーが揃ってきました。世界最大規模の補聴器メーカー「フォナック」はMFI対応ではなくbluetoothを使った接続方式をとっておりAndroidにも対応しています。
耳あな式のMFI補聴器をリリースしているメーカーは?
全社ではありませんが、耳あな式(オーダーメイド補聴器)でMFI補聴器をリリースしているメーカーがございます。
- GNリサウンド
- ベルトーン
- シグニア(シーメンス)
- オーティコン
耳あな式のMFI補聴器は、通信回路を2系統搭載する必要がありMFIに対応しない補聴器より大きくなる傾向があります。
右は某社のMFI対応耳あな式、左はMFI非対応の耳あな式を装用いただいた写真です。(2枚とも同じお客様です)同じ耳型を使用してもMFI対応耳あな式は確実に大きくなります。
補聴器とスマホ選び
MFI対応補聴器はiPhone/iPadとはスムーズに接続でき、音声が自動的に補聴器に送信される仕組みになっていますが、一部を除きAndroidスマートフォンは接続はできますが音声送信ができない仕組みになっています。つまり補聴器またはスマホを選ぶ際、接続が可能かどうかが重要になってきます。補聴器とスマホの関係を一度まとめてみましょう。
補聴器とスマホの接続可否(2020年5月現在)
補聴器メーカー | 補聴器名称 | iPhone/iPad | Android10 | その他Android |
シグニア | NX | ○ | × | × |
ワイデックス | ビヨンド・イヴォーク | ○ | × | × |
リサウンド | リンクス3D | ○ | × | × |
リサウンド | クアトロ | ○ | △ | × |
ベルトーン | トラスト | ○ | × | × |
ベルトーン | アメイズ | ○ | △ | × |
スターキー | リビオ | ○ | △ | × |
スターキー | ヘイロー2 | ○ | × | × |
オーティコン | オープン・ルビー・エクシード | ○ | × | × |
オーティコン | More1/2/3 | 〇 | △ | × |
フォナック | オーデオM・ボレロM・バートM | ○ | ○ | ○ |
ユニトロン | モキシージャンプ | ○ | ○ | ○ |
〇・・・ペアリング/ストリーミング共に可能
×・・・ペアリングのみ可能/ストリーミング不可
△・・・一部のスマホのみストリーミング可能(ASHA対応Androidのみ)
※その他Androidは、Android7.0以上が対象です。
※Android10は、「ASHAプロトコル対応機種」限定です(2020年5月現在、Google Pixelシリーズ、Galaxy9.10限定)
※フォナック、ユニトロンはMFIヒアリングデバイスからの接続ではなく通常のBluetoothデバイスとして認識されます。
iPhoneユーザー様はどれでもOK、Androidユーザー様はフォナック オーデオ/ボレロ/バートMがおすすめ
iPhoneユーザー様は上記のどのメーカーを選んでも「ペアリング」「ストリーミング」が可能です。Androidユーザー様はフォナックを選ぶと「ペアリング」「ストリーミング」両方に対応ができます。スマホを補聴器に合わせるか、補聴器をスマホに合わせるか、ここは悩みどころです。しかし、補聴器の聞こえを優先しないといけませんのでこれだけで補聴器選びの決定打になるわけではありません。
個人的な意見ですが、iPhoneはOSも端末もアップルが製造・管理する垂直統合型です。スマホのメーカーによる機能差やOSアップデートの間隔はAndroid搭載スマホと比較するととてもスマートになっています。補聴器とのペアリングも元々iOSに組み込まれていますのでAndroidと比較するとかなり安定しています。補聴器+スマホの組み合わせで通話・動画・音楽をお楽しみいただきたい場合、スマホはiPhone/iPadをご利用されることを当店はおすすめしています。
生活スタイルが変わるかもしれません
iPhoneを含むスマホと補聴器が接続して音声送信ができると生活がより豊かになるかもしれません。今まで聞きにくかった電話の音声が補聴器に直接ストリーミングされるため、より明瞭にきくことができるかもしれません。また、ZOOMやLINEを使ったオンライン飲み会・ビデオ通話の音声も直接補聴器に送信することができますので、遠く離れたご友人やお孫さんと団らんの時間を過ごすこともできます。今までと違った補聴器+スマホの生活を楽しんでみませんか?
補聴器+スマホ選びは当店にお任せください
当店は補聴器とスマホの組み合わせで新しいライフスタイルをご提案しながら聞こえのサポートを行なっております。電話がもっと聞きたい、ビデオ通話をやってみたい、音楽をスマホを使ってもっと楽しみたい等ご要望がありましたらぜひ当店に一度ご相談くださいませ。皆様からのご相談を心よりお待ちしております。
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