今回の「家でやってみよう第三弾」は、ご自宅でできる言葉の聞き取り練習についてお話します。
ご自宅にいる機会が多いと、「会話をしないから…」とついつい補聴器を外して過ごしてしまう方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、ご自宅の静かな環境こそ補聴器での聞き取り練習に最適な場となります。
外ではスーパーやレストラン、電車などさまざまな場所で音が溢れています。普段ご自宅で使用していない方が急にレストランのような騒がしい場で補聴器を使用するとどう感じるでしょうか?
・・・想像するだけでもうるさく感じそうですよね。
急な環境の変化に脳がついていけないことはしばしばあります。
そのために練習の場として是非ご自宅でも補聴器を使用してみましょう!
身の回りにある物音を確認してみよう
補聴器をつけ始めた方や、今まで会話の時のみ補聴器を使用している方はどうしても身の回りの音が気になってしまいます。
新聞の音、食器の音、服のこすれる音など。
換気扇やエアコン、扇風機の音などは「今まで聞こえていないから、最初は何の音かわからなかった」というお話をよくお聞きします。
最初はどうしても聴き慣れない音に対して注意が向いてしまうのです。
そこで補聴器を付けて聞こえる物音を実際に聞いて把握することにより、音への安心感が生まれ、必要以上に物音へ注意が向かないようになります。
新聞や好きな本を声に出して読んでみよう
補聴器が慣れない理由の一つに「自分の声が大きい、こもる」という点を挙げる方も多いのではないでしょうか。
そのようなときは新聞や好きな本を声に出して読んでみましょう。
音は耳から伝わり、最終的に脳へ届きます。
補聴器から聞こえる自分の声をフィードバックさせることで、少しずつ脳が補聴器から聞こえる自分の声を受け入れ、自声の違和感が軽減されることもあります。
また、聴力が低下している方は自分の声も聞き取りにくいため、無意識に自分の声を聞き取ろうと声が大きくなりがちです。(個人差があります)
音読や会話をすることにより、声量をコントロールできるようになりましょう。
それでも自声の違和感が強い場合は調整や修正が必要な場合もありますので、調整者に相談しましょう。
ニュースやラジオを聞いてみよう
普段、テレビでニュースを見るだけでも言葉を聞き取る練習になります。さらに文字を見ないで練習したい方でインターネット環境がある方は「NHKのラジオニュース」と検索してみましょう。
練習に適している理由として以下が挙げられます。
- 「ふつう・ゆっくり・はやい」と速度が選べる点
- 再生や一時停止ができる点
通常の会話においても「内容を理解する」ということが大事ですので、一語一句すべてを聞き取るというよりは、大まかな内容がわかる程度で十分だと思います。
例えば「ふつう」の速度で聞き取りにくかった場合、「ふつう→ゆっくり→ふつう」の順番で聞くと最初よりも聞き取れる内容が増えていると思います。
まとめ
今回は自宅で出来る言葉の聞き取り練習の具体的な方法をお伝えしました。
これは一例ですので是非ご自身にあった練習方法を探してみましょう。