ASHA(Audio Streaming for Hearing Aid)とは、2019年にGoogleがスマホから補聴器へ直接音声を送信できるように開発しました。詳しい仕組みや専門的なことはわかりませんが、ASHAに対応したスマホはiPhoneのMFIヒアリングデバイスのように直接補聴器と接続できるようになりました。
ASHA対応のスマホの適合や操作方法について電話でのお問合せはご遠慮ください。お問合せは極力メールまたはLINE・XのDMでお願い致します。
Androidから補聴器への直接ストリーミングはかなり限定される
ASHAという機能はアプリで追加するのではなくOSに組み込まれています。(Androidに組み込まれている)Androidは、ベースとなるOSをGoogleが開発し様々なスマホメーカーがカスタムしてスマホ本体に組み込む仕組みなのでメーカーごとに機能がでます。
ASHAが入っているスマホと入っていないスマホがある
Anroidには、ソニーのXperiaやサムスンのGalaxy、Google純正のpixelなど様々な機種があります。スマホから補聴器へ直接ストリーミングをしたい場合、対応スマホ、対応補聴器を購入しないといけないため注意が必要です。
どんどん増えるASHA対応スマホ
2023年10月現在、ASHAに対応したAndroidスマートフォンは下記です。(まだまだ未確認のスマホもあります)スマホのメーカー別でご紹介いたします。
ASHA対応補聴器の最新記事はこちら
- Google Pixel 8 Pro
- Google Pixel 8
- Google Pixel 7 Pro
- Google Pixel 7
- Google Pixel 7a
- Google Pixel 6 Pro
- Google Pixel 6 XL
- Google Pixel 6a
- Google Pixel 6
- Google Pixel 5a 5G
- Google Pixel 5
- Galaxy S23 Ultra
- Galaxy S23 Plus
- Galaxy S23
- Galaxy S22 Ultra 5G
- Galaxy S22+ 5G
- Galaxy S22 5G
- Galaxy S21
- Galaxy S21+
- Galaxy S21 Ultra
- Galaxy S20+
- Galaxy S20
- Galaxy S20 Ultra 5G
- Galaxy A53
- Galaxy A52
- Galaxy A51
- Xiaomi Mi 10T Pro
- Xiaomi Mi 10T
- Xiaomi 11T Pro ※2
- Xiaomi 11T ※2
- Xiaomi 12T Pro ※2
- Xiaomi 12T ※2
- Xiaomi 11Lite5G ※2
- Xiaomi Pad5 ※2
Xiaomiには、劇レアASHA対応タブレット「Xiaomi Pad5」があります。2023年のアップデートでASHA対応になりました。筆者も所有しています。スナドラ860を搭載し適度なスペック、高級感あるボディで価格が5万円以下、プライベート使用ならiPad無印よりおすすめです。
- Reno9 A ※2
- OPPO A77 ※2
- Libero 5G Ⅲ ※2
- Libero 5G Ⅱ ※2
- Xperia 5ⅱ ※2
- Edge 30 Pro
- Edge 40 ※2
番外編としてガラケーみたいなスマホ Mode1 Retro2をご紹介いたします。こちらは2023年10月に発売されたAndroid搭載スマホです。なんとこちらがASHA対応しています。電話だけ出来ればOKという方、ご検討されてみてはいかがでしょうか。
※1 Xiaomi11Lite5Gは電話アプリから通話するときに音声が補聴器に入ってこないバグが発生しています。Xiaomi公式に確認ずみ、2023年11月現在修正が入ったか、まだ未検証です。
※2 このマークがついているスマホは、当店が自腹購入して検証または、お客様から実機を借りて検証したものです。補聴器メーカーの公式ページには記載されておりません。
ASHA対応スマホ判別法
スマホを購入するときは、ビックさんやヨドバシさんに行って店員さんに聞きながらが一般的だと思います。購入の契約をしてしまうとキャンセルが大変になってしまうため、契約前にASHA対応かどうかを確認する必要があります。
ここではASHAに対応したスマホかどうか、確認する方法をご紹介いたします。
設定またはアイコンで判別
ASHAに対応したスマホは、ユーザー設定に補聴器という項目が表示されています。この項目があればASHA対応スマホです。
ユーザー設定からASHA対応を確認する方法
設定>ユーザー設定>補聴器の項目がある場合、ASHA対応しています。逆にない場合はASHA非対応のスマホです。
ごくまれにこの補聴器の項目がなくてもASHA対応している場合があります。その場合は次の手を使います。(Xiaomi11Tがこのパターン、補聴器を接続すると表示現れます)
補聴器をスマホと接続してみる
現在所有している補聴器がASHA対応している場合にこの方法が使えます。家電量販店の店員さんにお願いして所有している補聴器を店頭のデモ用スマホを接続させてもらいましょう。
ASHA対応の補聴器+スマホの場合、補聴器とスマホをペアリングすると①お客様の名前が表示される ②Bluetooth のアイコンがお耳のマークになる 以上の特徴があります。どちらかがASHA対応していないとここはBluetoothのマーク(三角が2個立てに並んでいるマーク)になり、音声送信はできません。
ASHA対応補聴器
Androidから補聴器へ直接音声送信(ストリーミング)を行うためには、補聴器もASHAに対応している必要があります。補聴器によっては、iPhoneからのストリーミングには対応しますが、Androidは不可という器種がありますので購入時確認してから補聴器を購入しましょう。
- オムニア・オムニアマリー(耳あな型のCICは×)
- ワン・ワンマリー(耳あな型のCICは×)
- キー3・4(キー2は×)
- クアトロ
- Real全モデル
- More全モデル
- OWN(Bluetooth非搭載モデル除く)
- プレイPX
- IXシリーズ(耳かけ型のみ)
- AX全モデル
シグニアは、NXシリーズ・XシリーズはASHA非対応です。
- エボルブ(Bluetooth非搭載モデル除く)
- リビオ(Bluetooth非搭載モデル除く)
- アチーブ
- イマジン
- アメイズ
- リライ(2シリーズ×)
補聴器+ASHAスマホ ご注意点
ASHAスマホ LINEの通話出来ません(2023年4月現在)
ASHA対応スマホではLINEの通話を補聴器に送信することが出来ません。(以前はできていた?)
2023年6月ごろ アプデで解消
2023年9月ごろ アプデ後、LINE通話のみ補聴器に音声送信不可
2023年11月再度アプデ だめです、LINE通話できません
アップデート後、非対応になることも
2023年5月ごろXiaomi Mi11Lite5Gがアップデート後、通話の時だけ補聴器に音声が送信できなくなりました。シャオミジャパンに問い合わせしたところ、バグとの回答でした。
アンドロイドスマホは、OSの中身をメーカーがカスタマイズするので100%ASHAの動作を保証しているわけではありません。(過去、iOSすらバグで補聴器の接続が不安定になりました)上記でご紹介したASHAスマホも完全に動作保証しているわけではありません。
動作をある程度担保しているASHAスマホをご検討の場合、Google Pixelシリーズを選びましょう。これは素のアンドロイドを搭載しており端末のメーカーはGoogleなので安心です。(といいつつもXに結構動作不安定な報告あります。。。)
補聴器とスマホ、組み合わせが重要
補聴器を選ぶ際、聞こえの確保、音質の好み、様々な騒音抑制、付加機能、形状、カラーなどユーザー様が選ばれる視点はたくさんあると思います。それに加えて自分の所有しているスマホと補聴器が接続できるかどうか、選定するときの大きなポイントになると思います。補聴器とスマホの選び方を下記にまとめました。
スマホがiPhoneだとほぼすべての補聴器が接続してストリーミング可能です。iPhoneユーザーの方は補聴器はどれでもストリーミング出来ます。(リオネットなどを除く)
iPhoneを選ぶメリット
- Bluetoothを搭載したスマホ、ほぼすべて接続が可能
- ライブリスニングなどiPhone独自の補聴器機能を使うことができる
- ユーザーが多い
iPhoneを選ぶディメリット
- 本体の価格がやや高い
- Phone15以外は充電端子がタイプCではない
- 中古購入の場合、キャリアショップでサポートが受けられない
補聴器がASHAに対応していること、スマホがASHAに対応していること、両方を満たさないと電話や動画音声を補聴器に送信できません。補聴器とスマホを購入するとき慎重に選びましょう。
Androidを選ぶメリット
端末価格が安い(一番安いASHA対応スマホ、8000円くらい)
大小さまざまなスマホを選べる
日本メーカーのスマホを選べる(ソニー)
Androidのディメリット
海外メーカースマホが多い
インターフェイスが様々で戸惑いを感じる
補聴器・スマホ両方対応する必要がある
補聴器をフォナックにするとiPhone/Android/Windwos/MacなんでもBluetooth接続ができます。フォナックの音質や聞こえ方に抵抗がなければ通信系はフォナックにまとめてしまうと楽です。
補聴器をフォナックにするメリット
Bleutoothクラッシックを使用していて何でも接続できる
耳あな型は安心のMade in Tokyo
ロジャーなど通信機器が豊富
補聴器をフォナックにするディメリット
現行モデルの補聴器がやや高価
電池の消費がかなり早い
iPhone独自機能(ライブリスニングなど)が使用できない
ASHAスマホで補聴器をもっと便利に、もっと聞こえやすく
スマホのアプリとbluetooth補聴器を使えばもっと便利に補聴器が使えます。一例をご紹介致します。
ゲーム
原神・ウマ娘・ブルーアーカイブなど人気のゲームを補聴器を通してお楽しみいただくことができます。BGMはすべて補聴器にワイヤレス送信されますのでゲームへの没入感が増します。周囲の人にゲームのBGMは聞こえません。
ウオーキングがてらドラクエウオークを楽しんだり、モンストでコラボを思いっきりプレーしてみてはいかがでしょうか。
音楽・映画
昔好きだったバンド、アイドル、歌謡曲にクラッシック、アマゾンミュージックにちょっと課金すれば1億曲からお好きな曲を聞くことができます。それらの楽曲は補聴器でお耳の状態に補正された状態で聞くことができますので聞こえにくい部分を補聴器が補って音楽を楽しめます。
電話が話し放題、長電話OKの楽天リンク
携帯会社を楽天にすれば楽天リンクという無料通話アプリがご利用いただけます。なんと楽天モバイルは小容量なら月額980円+通話し放題、まさに最強プランですね。若干電波が弱いところがありますが、プラチナバンドというつながりやすい周波数を総務省から割り当てられたのでこれからが楽しみです。
昔楽しみだった長電話も楽天リンクで無料通話できます。もちろん補聴器がお相手のお声を聴力に合わせて補正した状態で電話を聞くことができますので「電話が嫌いになった」という方、ASHAスマホ+補聴器をご検討されてみてはいかがでしょうか。
僕は2年前より楽天モバイルを使用していますが、地下や出張先以外立川周辺では全く問題なく利用出来ています。店舗も自宅も近所の飲み屋もしっかり電波入ってきます。結構改善されてますねー。
ZOOM・Teamsなどオンライン会議
オンライン会議、リモート講義 コロナ禍が終わりつつある昨今、生活に欠かせないものとなってきました。同窓会やコーラスの講義などもオンラインで行っていらっしゃる方も多くなっています。
そういったオンライン会議、スマホアプリでも参加できます。最近パソコンと補聴器を接続したいとご相談をよく受けます。ZOOMやTeamsはスマホやタブレットにアプリがありますのでアプリから会議に参加できます。ASHAスマホ・タブレットがあれば、会議の音声は補聴器にワイヤレス送信されお耳が聞こえやすい音声に補正して聞くことができますので「参加を躊躇してしまう」ことが減るのではないでしょうか。
上記のサービスは店頭でお客様よりいただいたお声や質問、今まであきらめていたけどASHAスマホ・補聴器に変えたら生活改善したーというお声をもとにご紹介いたしました。
最後に
ASHA対応スマホがどんどん増えてきました。ピクセルはもちろん、Lenovo傘下のモトローラーが対応してきました。完全ネタですが、Mode1のガラケースマホが対応なのはびっくりです。ここのコスト削らないのは素晴らしいと思います。
ASHA対応スマホを買いまくっている男がおすすめする1台
ピクセル8、Moto Edge 40、ピクセル7aと様々なスマホを今年も購入しました。ASHA対応スマホ10台所有する店長のおすすめスマホは??
2023年11月現在ずばり「motorola edge 40」です。
おすすめポイント
軽くて適度なサイズ(171グラム)
画面がぬるぬる 高リフレッシュレート
適度にハイスペック(MediaTek Dimensity 8020) ウマ娘も動きます
おサイフケータイ対応(Suica・nanaco)
防水防塵 IP68
コスパがいい(iPhoneと比較して)
最後までお読みいただきありがとうございました。ASHA対応補聴器については、立川補聴器センターまでお気軽にご相談くださいませ。ASHA対応補聴器のご試聴・お試しも実施しています。スマホの実機も10台ありますのでお手にとってご覧いただけます。
ASHAスマホ・対応補聴器の相談、ご試聴予約はこちらから承ります