こんにちは、立川補聴器センターです。フォナック補聴器の調整用ソフトが新しくなり、実耳測定を自動で行う「ターゲットマッチ2.0」という機能が追加になりました。今回はフォナック補聴器のターゲットマッチについて簡単にご紹介致します。
今回ご紹介する「ターゲットマッチ」は、フォナックの補聴器、ユニトロンの補聴器2メーカーが対応しています。当店で20件ほどお客様の了承を得てターゲットマッチを実施したところ、非常に良い結果が出ておりますので今後はフォナ・ユニの調整はこちらを取り入れてまいります。フォナック、ユニトロンの補聴器をお持ちでまだターゲットマッチを実施していない場合、ぜひご購入店さんに聞いてみてください。
実耳測定(REM)とは
下記記事でREMについて紹介しております。当店は、実耳測定(REM)を導入し補聴器調整を行っております。
REM(実耳測定)を導入しましたわずか10分で基本調整が完了!
補聴器の調整は、聴力を測定してパソコンにぽんっ!補聴器を接続してハイ終わりではありません。耳栓からの音漏れ、お耳の穴の形による補正など細かな設定を行ったところが初期調整です。
私の声は聞こえますかー??
めちゃうるさいです!
今度はどうですかー??
よく聞えないのですが。。。
これを繰り返した経験のある方、いらっしゃいませんか?このやり取りを極力少なくし、当店では実耳測定結果から聞こえやすい範囲に調整しております。当店で過去言語聴覚士がオーデオルミティを調整した一部をご紹介致します。
初期調整→目標値と実測値がほぼ重なる波形になる
以上が終わった後、装用者の方向けに個別の調整を行っていきます。上記の右のグラフのようにグレーのラインと黒のラインが重なるように調整するにはちょっと時間がかかります。その時間を大幅に短縮できるのが、フォナック「ターゲットマッチ」という機能です。
実はこの機能、以前から使用できたのですが所有している測定器が非対応だったのです。それが2024年6月のアップデートで当店が所有している測定器にも対応しREMターゲットマッチが使えるようになりました。
お客様が行うこと
- 防音室に認定技能者と一緒に入る
- 座る
- お耳にチューブを入れる
- 15分程度座って指定の音源を聞く
- 終わり
ご聴力が古いデータの場合、聴力測定を実施致しますが聴力測定がない場合15分程度で終わります。調整後、店舗外の音やコップの当たる音、ビニールのこすれ音などを聞いていただき問題なければ調整終了です。
ターゲットマッチが出来ないお耳の方
- 耳あかが多くたまっている場合
- 鼓膜にあなが空いている場合
- 手術をしたお耳の場合
- 禁忌八項目に該当する場合
フォナック「ターゲットマッチ」の流れ(お客様目線)
フォナック/ユニトロンの新機能「ターゲットマッチ」の流れをみていきましょう!
当店の防音室はオーダーメイドの防音室でエアコン完備、広さも3畳あり圧迫感のないデザインになっています。配線が若干ごちゃっていますが、必要最低限の配線なのでご容赦ください。
スピーカーから1m離れたところに設置してある椅子に座ります。
プローブチューブという柔らかいチューブをお耳に挿入します。深く入りすぎないように「あと何ミリ挿入が必要か」フォナックの調整ソフトが警告を出してくれます。
5分ほどこの状態でお待ちください。お待ちいただいている間に「英語・フランス語・ドイツ語・中国語・スペイン語」など色々な国の言葉が混じった音声が聞こえます。そちらを聞いていただければ調整が完了致します。
調整者側が行うこと
上記4ステップでフォナック・ユニトロンのターゲットマッチは終了しますが、調整者側はどんなことを行っているのでしょうか。調整者側目線で見てみましょう!
実際補聴器に取り付けしてある耳栓とパソコン上の設定が一致しているか確認します。オーダーメイド耳栓の場合、耳栓のタイプやベントという通気孔の形状を設定します。
耳栓から漏れ出た音を補聴器のマイクが拾うとハウリング(ピーピー、ファンファンというノイズ)が出ます。これを防止するために耳栓から漏れ出る音を測定します。
ここがもっとも重要!チューブのがしっかり所定の場所に挿入できないとこの先の測定がずれてしまいます。チューブが測定可能範囲に挿入できると調整ソフト上でOKのサインが表示されます。
補聴器で補正されていない耳の特性を測定します。この測定は、プローブチューブの配置を評価することもできます。空の瓶に息をふきかけるのを想像してみてください。オロナミンCと一升瓶では吹きかけた時の音が違います。
REOG(Real-ear occluded gain)とは、補聴器を装用したときにどれくらいお耳をふさいでいるか確認します。REUGとREOGの間に大きな差がある場合、耳栓やイヤモールドがよりお耳を閉塞していることを意味します。
REUGを測定→ドーム(既成耳栓)・オーダーメイド耳栓(お客様に適した耳栓)を選定→補聴器を装用→REOGを測定→装用状態の外耳道容積・ベント効果・REUGとREOGの差から最適な補正値を自動計算しています。
REAR(Real-ear aided response)とは、補聴器と鼓膜の間の空間(鼓膜面上)でISTSという音声がどれくらい補聴器を通して出力されているか?測定します。測定は2回行い、1回目で現状把握・2回目で調整を加えた値で測定、その値が目標値と一致しているか確認し不一致の場合、自動で調整されます。
ターゲットマッチによってい補聴器の効果が出ているか、下記に基づいて確認します。お客様のご都合もありますので、当日全部行うわけではありません。
これで補聴器の調整(ターゲットマッチ)は終了です。お疲れ様でした!
まとめ
今回はフォナック/ユニトロン補聴器に新規追加されたターゲットマッチという調整方法をご紹介致しました。今までと大きく違う点は、ステップ7のREARを測定する際、2つのソフトを手動でREAR測定と調整を実施しておりましたがこれが自動化されたことです。この改善で調整時間が大幅に短縮されています。
当店でフォナックの実耳測定を実施されたお客様が再調整でターゲットマッチで測定された時、「あれ?もう終わったの?前よりずいぶん早いねえ」とお声かけいただきました。
立川・昭島でフォナックのご試聴はぜひ当店で
フォナックの補聴器をご試聴でしたら当店をぜひご指名ください。オーデオL(ルミティ)、ナイーダL、総合支援法対応補聴器ナイーダL30など多数試聴器がございます。
調整は認定補聴器技能者
フォナック補聴器の調整は認定補聴器技能者が行います。
実耳測定「ターゲットマッチ」で調整
フォナック補聴器の調整は、今回ご紹介したターゲットマッチで行います。すでに近親者やご希望のお客様で数多く実施しており、ご満足いただいたお客様が多数いらっしゃいます。ご自身のお耳の形状や使用している耳栓に対し正確に補聴器を補正出来ます。
補聴器が外れやすい!ではオーダーメイド耳栓!
フォナック オーデオやナイーダという耳かけ型補聴器が外れやすいというお悩みはございませんか?当店は最新の3Dスキャナでお耳の形を正確に測定してお客様に合わせたオーダーメイド耳栓をお作り致します。
印象材というガムみないなものをお耳に注入する耳型採取は、基本行っておりません。
昭島市補聴器購入補助の対象店です
昭島市でスタートした補聴器購入補助の対象店です。昭島市は「管理医療機器販売・貸与業」の届け出が出されている店舗が対象となります。フォナック補聴器をご検討の場合、こちらの補助もご検討ください。
ユニトロンもターゲットマッチできる!
フォナックの姉妹ブランド「ユニトロン」も2024年6月のアップデートでREMターゲットマッチが実装されました。すでに5名様ユニトロンもターゲットマッチで調整した補聴器をご納品しております。手順はフォナックと全く同じ、防音室で座って15分程度で精度高い調整が補聴器に注入されます。
調整は認定技能者
当店は技能者が2名常駐しています。
実耳測定「ターゲットマッチ」で調整
立川近郊のユニトロン取り扱いで実耳測定(REM)ターゲットマッチができるのはおそらく当店のみ!フォナックと比べて価格を抑えたユニトロンもターゲットマッチでご満足度の高い補聴器に仕上げます。
耳あな型もオトスキャンで作ります
ユニトロンの耳あな型補聴器も耳型3Dスキャナ「オトスキャン」で耳型採取して作ります。しつこいですが、印象材というガムみたいなものを注入して耳型採取は行っておりません。
以上今回はフォナック・ユニトロンの実耳測定(REM)ターゲットマッチのご紹介でした。最後までお読みいただきありがとうございました。