こんにちは、立川補聴器センターです。
今回の記事は、オーティコン(oticon)の耳あな型補聴器OPN2(オープン2)のIIC(超小型耳あな型補聴器)をご購入いただいたお客様よりレビューをいただきましたのでご紹介いたします。当店で耳あな型といえば耳型採取はもちろんオトスキャン(耳型の3Dスキャン)で行っています。さらに新しく導入したREM(real ear measurement)という機器を使ってフィッティングを行った結果、短時間かつ正確に1回で調整できた事例のご紹介です。
オトスキャンってなんですか?
当店ブログにはもう何度も登場しているお耳の穴を3Dスキャンで採取する装置です。お耳の穴を正確にかつ安全に採取しPC上に3Dデータとして保存できます。詳しくは過去記事のリンクを貼っておきますので併せてご覧ください。

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REMとはなにですか?
今回はオーティコンOPN IICのレビュー記事なのでREMに関する紹介は下記の参考リンクをどうぞ。

REM・・・real ear measurement 実耳測定
上記写真のような装置をお耳にかけプローブチューブという1㎜ほどのシリコン製のチューブをお耳に挿入し実際にお耳の中の音を計測します。補聴器調整ソフトには目標利得(ターゲット)という数値が聴力に合わせ自動的に計算されそれを補聴器に書き込みしています。
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ただ、お耳の穴の大きさ・補聴器の挿入状態・耳あな型の場合耳型の出来具合によって実際にお耳の中の音がこのターゲットと大きく乖離しています。このズレを測定して修正するのがこのREM測定です。実際に何をするのかは、YouTubeに動画を見つけましたのでこちらをご覧ください。
オーティコンの補聴器は、このREM測定器と補聴器が連動し約15分ほどの調整※で装用者様のお耳の状態に補聴器を自動調整するREMオートフィットという機能が元々備わっています。こちらを行うことで補聴器が調整の理論値に限りなく近づきますので使わない手はありません。
※REMオートフィット自体は2分30秒で終わります。チューブの挿入・裸耳利得測定を含めREMオートフィットの工程を全部で15分程度としています。

新しいオーティコン補聴器の調整スタイル!
耳型3Dスキャンによる正確無比な耳型採取、REMオートフィットによる短時間かつ正確なフィッティング
これによりどういった結果が生まれるか?実際に補聴器をご購入いただきレビューをいただいたお客様がいらっしゃいますので今回はそのお客様のレビューをご紹介したいと思います。
お客様からのレビュー
過去当店でS社の耳あな型をご購入いただき今回、オーティコンにお買い換えされたお客様よりレビューをいただきました。
レビューをいただいたお客様

- M様 50代 女性
- オフィスに勤務
- 多人数での会話で聞き取りに困っている
- ビジネスフォンの聞き取り向上が課題
- 他社補聴器の右耳形状がなかなか合わない

- 右耳を3回耳型採取、4回再作したが形状が合わない。挿入すると少し傾いている気がする。
- マイクを通したように自分の声が聞こえ不快
- 疲れやすい、会社から帰ってきて補聴器を外すとほっとする

この度は、オーティコン OPN2 耳あな型をご購入いただきありがとうございます。レビューもいただき重ねて御礼申し上げます。
ではここからはレビューをご紹介したいと思います。M様よろしくお願いいたします。

宜しくお願い致します。

早速ですが弊店にご来店いただいた動機を簡単に教えていただけますか?結構距離がありますのでご来店当初から心配しておりました。

聴力の低下が気になっていたため、病院から紹介された補聴器を試しましたが、聴き取りの向上をあまり感じられませんでした。
いろいろホームページで補聴器について調べていた時に、海外のメーカーの補聴器について詳しく解説しているページを見つけて、それが立川補聴器センターでした。

お選びいただきありがとうございます。
補聴器本体もそうですが、補聴器に纏わる機器もほぼ海外製です。
補聴器の調整ログを記録するNoahというメジャーなソフトがありますがこちらも海外製
今回使用したオトスキャンとREMはデンマーク製です。その流れを受け補聴器メーカーも欧州のメーカーを主に取り扱いしています。
同じIICでS社からオーティコンへ


M様は、過去弊店でS社のIICをご購入いただきましたが、
再作が度重なり誠に申し訳ございませんでした。
今回オープンはオトスキャンで3Dスキャン耳型採取をしましたが
その際のご感想や出来上がったシェル(耳型)の違いやフィット感
についていかがでしたでしょうか。

印象材による耳型採取の補聴器は、途中までしか補聴器が入っていないような感じと、圧迫感があり
補聴器を外したあとも、しばらく違和感が残りました。3Dスキャンで耳型採取したものは、フィット感が向上し、外したあとの違和感が少なくなりました。

印象材採取は私が行いました。ご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。
言い訳にはなってしまいますが、印象材による耳型採取の際、印象材の材質を2種類使い形状のズレがないか確認も行っておりました。
印象材による耳型採取は通常2回行います。また印象材の柔らかさを示すショアという数値がございます。1回目は通常のショアの印象材を使い、2回目は最も柔らかいotoform A SoftXという印象材を使いお耳への注入もシリンジを使わず電動のガンで行いました。
あの当時印象採取は毎日のように行っており日々鍛錬を積んでおりましたがやはりオトスキャンの正確無比な耳型採取にはかないませんでした。
印象材で採取するとお耳の中の細くなる部分の手前が膨らむのですが、オトスキャンだとこのふくらみがありません。ここがフィット感を悪くし補聴器装用をした際にシェルが傾く原因だったことが判明しました。

S社もオトスキャンの耳型をベースに再作したので非常に入れやすくなりオーティコン同様フィット感が良くなりました。

良かったです。メーカーさんには無理をお願いしましたが最終的にS社も問題点が解消したようでほっとしました。
ちなみにオトスキャンの耳型採取中はいかがでしたか?IICなので外耳道内を約18㎜採取いたしましたが違和感はありませんでしたか?

とくに不快な感じはありませんでした。画面で採取状況を確認することができたのもよかったです。
調整回数1回のみ REMオートフィットの実力は?


今回M様の調整を行うにあたり、今まで行っていた装用音場閾値測定をベースとした利得調整からREMオートフィットという調整方式に変更致しました。
オーティコン オープンは正直1回しか調整を行っておりませんが2週間ご試聴いただいた結果いかがでしたでしょうか?

とても自然な聴こえで、まわりの音がよく入ってきます。装着直後は扇風機の音が大きいと感じましたが、しばらくするとあまり気にならなくなりました。

オーティコン オープンはオープンサウンドナビゲーターという機能を持っており
360°の音を一旦集音して分析して振い分けしています。ちょっと慣れが必要ですが
うるさくない程度に整えてお耳に音をお届けしてくれます。

そうなんですね!
これまではレストランなどで会話を聞き取るのに苦労していましたが、雑音などは適度に抑制されているのか、人の声が比較的はっきり聴こえます。

OPN/More世代にはオープンサウンドナビゲーター以外にモアアンプリファイア
(オープンの場合はスピーチガード)という機能があり、スピーチを感知すると音の細かな違いを保ちながら増幅を行い、会話の手がかりを残しやすい設計になっています。オープンサウンドナビゲーターで篩にかけてスピーチガードで会話を増幅、非常に効率の良い音が作れるようになっています。


当然、聴力に合わせた利得調整がしっかり出来ていないとオープンサウンドナビゲーターもスピーチガードもうまく機能しません。
その利得調整の精度を高めるため今回REMオートフィットを実施いたしました。
REMオートフィット・オープンサウンドナビゲーター・スピーチガードが絶妙に絡み合い今回の結果が出たと思います。

ただ、滑舌の悪い人の声、こもった声は、これまでと同様に聴き取れないことがあります。

マスク対策、こもった声の方対策で1.5kHz以上の利得を高めた調整を追加して2つのモードでご利用いただくことをおすすめしていますが、オーティコン OPNのIICはモード切替ができません。ここは次期モデルが出るときの要改善項目です。

現状の調整で先ほど申し上げた部分が気になりますが、かなり満足度は高いと思います。補聴器を一日装着してもストレスが少ないです。

とてもうれしいです。今回、2つの改善を行いました。
- ハード面
オトスキャンによる耳型採取で抜けてこない、しっかりとした耳型(シェル)の整形、ハード面によるハウリングの抑制 - ソフト面
フィッティングをREMから過不足を調整していく方法に変更。今までの補聴器では確認できなかった部分の微調整。 - そしてハード+ソフトをしっかり下支えしているオープンサウンドナビゲーター。360°の音を拾って声とノイズを振り分けてくれます。
この3点がストレスフリーになった要因ではないでしょうか。
そして2026年


久しぶりに調整にきました。1度修理をお願いしましたが、その後は快調。OPN2 IICは今でも現役です。やっぱりオーティコンのほうが自然で疲れにくいのでオーティコンを愛用しています。

ご愛用いただきありがとうございます。
本日はREMを行ったアフィニティという装置で補聴器の故障診断を実施いたしました。現状特に故障や劣化はなく、補聴器は元気な状態です。
久しぶりなのでご聴力を測定し、REMオートフィットで再調整していきましょう!

ありがとうございます。調整よろしくお願いします。
調整の後に質問があります。
最近オーティコンからZealというBluetoothが使える小さな耳あな型や私の持っているOPNの後継モデル、Own SIが出ているとネットで見ました。
新しいオーティコンはどうなのでしょうか?


でしたら、M様にしっくりくるのはOwn SIですね。OPN IICの正統後継機です。
- 形状はIIC/CICの2タイプ。M様の今の使い心地のまま乗り換えられます。
- DNN2.0搭載:人工知能が第2世代に進化し、騒がしい場所でのスピーチの聞き取りがOPN世代より2段上がっています。
- 残念ポイント|電池持ちがOPNより悪くなりました💦
性能は大幅に向上しています。

気になりますね。今のOPN2 IICはまだ元気とのことなので、今すぐ買い替えではないですが、いずれの時には候補に入れておきたいです。

ちなみに、今日のREMオートフィットでの再調整、何が変わったのですか?

ご聴力にわずかな変化があった可能性があるため、本日測定した聴力で再調整いたします。
補聴器の調整には「この聴力なら、どの音をどれくらい補うか」という目標があります。聴力が少し動くと、この目標も少し変わります。
そこで行うのがREMです。これは、補聴器の音が実際に耳の中で目標どおりになっているかを、その場で確認する測定です。
今はREARという方法で、耳の中に実際どれくらい音が届いているかを直接見ながら合わせられるため、より今の聞こえに合った調整がしやすくなっています。
また、オーティコンのREMオートフィットも2022年ごろと比べて進化しており、プローブチューブを適切な深さまで挿入できるようになりました。こうした積み重ねで、以前よりも測定の精度と再現性が高まっています。

専門的なお話はあまり分からないのですが、4年経っても同じ基準で調整いただいているのは安心です。今日もありがとうございました。Own SI、いざというときには相談させてください。
まとめ
2022年購入のオーティコン OPN2 IICは、2026年現在も現役で活躍しています。途中1度の修理を挟みつつ、4年間でREMオートフィットによる再調整を実施。聴力の変化が起きた場合も補聴器の適合範囲内ならREMオートフィットで再調整ができます。
今回のM様レビューのポイントを振り返ります。
- 耳あな型のフィット感は耳型採取の精度で決まる。オトスキャン(3Dスキャン)を使い、ハード面(耳型)のお悩みを解消できた。
- 調整精度はREM(実耳測定)で大きく変わる。主観評価だけに頼らない。
- ハードとソフトの両面から切り込み、ご満足度の高い補聴器ができました。
後継機のOwn SIやAuracast対応のZealは、別記事で詳しくレビューします。買い替えを検討中の方、これから補聴器を選ばれる方は、参考にしていただければ幸いです。

今回は以上です。当店のブログはこんな感じで今後も最新測定機器と補聴器・ガジェットを通して生活改善情報を発信していきますので、この記事が良かったと思っていただけたら、SNSでちょっとだけ共有お願いします!あと、Xやってます、こちらもフォローいただけるとうれしいです。長らくご覧いただきありがとうございました。
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