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総合支援法対応補聴器まとめ~重度難聴耳かけ型補聴器編~

当店のブログをご覧いただきありがとうございます。今回は、総合支援法対応モデル(福祉対応)で重度の方向け補聴器をご紹介したいと思います。総合支援法による補助やその取得方法については下記のリンクをご参照ください。

総合支援法対応補聴器まとめ~高度難聴耳かけ型補聴器編~

総合支援法対応 重度の方向け補聴器のご紹介

重度の方向け補聴器は、下記の内容が比較のポイントになると当店では考えています。

ポイント
  • どの程度まで音を増幅できるか(パワーなどと表現する場合もあります)
  • ご聴力を何分割して調整するか(チャンネル数)
  • 通信機器やスマホと接続できるか
  • 毎日使うものなので頑丈であること
  • 防水性能があること

スマートフォンからの音声や音楽を楽しみたい、テレビの音声をもっと聞き取りたい、お風呂に補聴器を着けて入りたいというご要望を店頭で多くいただいておりますので、そこにスポットを当ててご紹介してまいります。


当店で取り扱っている重度の方向け 総合支援法対応補聴器

  • GNリサウンド エンツォ5e
  • フォナック ナイーダ V30-UP
  • シグニア オクティブSP
  • オーティコン C100SP
  • スターキー W3-7000

性能や機能のご説明

各メーカーの補聴器をご紹介する前に「重度難聴耳かけ型補聴器 総合支援法対応モデル」の機能や性能についてご説明いたします。

最大出力

重度の方向け補聴器を選定するうえで大変重要な性能です。補聴器がどれくらい音を増幅できるか、どれくらいの大きさまで音を出力できるかを表しています。人それぞれ音の好みがありますのでそれに合わせた調整ができるかどうか、この数値で決まります。また、お若いころアナログ式の補聴器を使われていた場合、より大きな音でなめらかな特性の音が出る補聴器が必要になるケースがあります。

下記のグラフは、GNリサウンドのエンツォ5eとフォナックのナイーダV30の最大出力の比較です。両方とも実際の補聴器を当店の特性器(補聴器の音を計測する測定器)で計測し比較したものです。

低い周波数(低音)はGNリサウンドのほうが出ますが、高音はフォナックのほうが出ます。装用者様が今までどのような調整で補聴器をご使用されてきたかによって補聴器の選定が変わってくると思います。


チャンネル数

ご聴力を何分割して補聴器が調整できるかを表しています。例えば2チャンネルの補聴器があったとしますと低音をあげるか、高音をあげるかしかできなくなります。下記の画像はシグニア補聴器のオクティブSPの調整する画面です。

各周波数ごとにノイズがあるかどうかを判別しノイズ抑制をかけています。チャンネル数が多い=「ご聴力に合わせやすい」「騒がしい中での聞き取りに貢献できる」補聴器になります。


通信機器

代表的なのは、フォナック補聴器が販売する「ロジャー」という補聴援助システムです。マイクが集音した音声をワイヤレスで補聴器に送り、離れた場所からの言葉の聞き取りをサポートする機器です。

ロジャーセレクトのイメージ動画(ソノヴァ公式動画)


 

ロジャーは非常に効果的な通信機器ですが、結構高価な機器となります。比較的安価で通信機器を取り揃えているのが、GNリサウンド(GNヒアリング社)になります。ロジャーほどではありませんが、指向性を持ったワイヤレスマイクを販売しています。

GNリサウンド マルチマイク操作方法(GNリサウンド公式動画)


マルチマイク、マイクロマイクはロジャーより安価となっており、マイクと補聴器の切り替えがiPhoneでできる便利なアイテムです。後ほどリサウンド補聴器の紹介欄で詳しくご紹介いたします。


スマホ対応

iPhoneで補聴器の調節切り替え、音量の上下、音質を自分で調節、さらには補聴器販売店に行かなくても遠隔操作で調整できるなど様々なことができるスマート補聴器機能が存在します。残念ながらこの機能を内蔵した総合支援法対応補聴器は現在ありません。

ただ、各メーカー「ストリーマー」と呼ばれる機器を増設することでスマホの音声を直接補聴器に送ったり、アプリを使ってスマホで補聴器を操作できるようになります。タブレットとも接続できますのでYoutube、アマゾンビデオなどの動画音声をクリアーにお楽しみいただけます。

メーカーごとのストリーマー


防水対応

補聴器は完全防水ではありませんが、ある程度湿気や水分に対応できるモデルがラインナップされています。子育て中のママ様はお子様と一緒にお風呂に入ることが多くなると思いますので防水の補聴器はこれからの必須項目になると考えております。フォナック「ナイーダV30」、リサウンド「エンツォ5e」はお子様のご使用も想定して設計されていますので、かなり強固な防水性能を搭載しています。

注意

防水の等級を取得していても補聴器のマイク、レシーバーに水が浸入すると一時的に音が出なくなることがあります。完全に水に浸かってしまうのは避けたほうが良いと思います。フォナックテクニカルサポートで教えてもらいましたが、プールに入った場合補聴器のマイク部分を水道水でよく洗い、塩素が入ったプールの水をよく落としたほうがいいとのことでした。乾燥後、塩素の粉末がマイクに侵入するほうがダメージが大きいようです。

補聴器が濡れた後は、フォナックのD-DRYやシグニアのパーフェクトドライラックスなどで乾燥させたほうが調子がよいですよー

みおんちゃん


前置きが長くなりましたが、この後各メーカーの総合支援法対応補聴器を詳しくみていきましょう。

GNリサウンド 「ダナロジック・アンビオ」2019年4月1日より販売開始

2019年4月1日よりGNリサウンドの総合支援法対応補聴器が変更になりました。今まではエンツォという補聴器が総合支援法対応でしたが、今回よりダナロジック・アンビオという補聴器になります。このアンビオはかなりのスペックを有しています。詳しくは特集の記事をご覧ください。

総合支援法対応モデルにすごいスペックの補聴器が登場「ダナロジック・アンビオ」 GNリサウンド発

アンビオ おすすめポイント①

こちらのメーカーは補聴器と接続する通信機器が豊富にラインナップされており、テレビの音声・離れた場所からの音声・スマートフォンの音声を補聴器に無線で直接送り聞き取りを向上できるオプション設定があります。

  1. マイクロマイク:話し手の方に持ってもらう、またはネックストラップを使って首にかけてもらい音声を補聴器に無線で送ります。
  2. マルチマイク:基本的な使い方はマイクロマイクと同じです。マルチマイクには外部入力端子があり、PC・タブレット・テレビなどの音声を送ることもできます。
  3. テレビユナイト:テレビの音声(光端子対応)を補聴器に送りクリアーな音声をお楽しみいただけます。
  4. リモコンユナイト:補聴器の音量、プログラム(調整を数種類入れる)を切り替えできます。
  5. 携帯ユナイト:スマホとbluetoothで接続し電話の音声、動画・音楽などの音声を補聴器に送ることが出来ます。
MEMO
GNリサウンドより総合支援法「非対応」モデルでエンツォ3D、エンツォ2というモデルがあります。こちらにはmade for iPhone対応機能(MFI)が搭載されていますが、総合支援法対応モデルはiPhone非対応となっています。iPhoneやスマホの音声をお楽しみいただく場合は、別途携帯ユナイトが必要です。

アンビオ おすすめポイント②

エンツォは750Hz~1KHzにピークを持たせた補聴器になっておりかなりパワーを出せる補聴器ですので音量感の不足を感じさせない仕上がりになっていると思います。ただここは好みやご聴力の違いがありますのでご紹介は簡単にしたいと思います。ご試聴用補聴器がありますので音質のチェックをぜひしてみてください。

 

GNリサウンド エンツォ5e(販売終了致しました)

デンマークの補聴器メーカー「GNリサウンド」が販売する重度の方向け総合支援法対応モデル「エンツォ5e」です。

スペック

参考 メーカーオフィシャルサイトリサウンド

 

フォナック ナイーダV30-UP

スイスの補聴器メーカー「フォナック」が2018年8月より販売している総合支援法対応補聴器「ナイーダV30-UP」です。

スペック

参考 メーカーオフィシャルサイトフォナック ナイーダV

ナイーダV30-UP おすすめポイント

こまかい音の聞き取りを向上させるため、1秒間に約5億回の音声処理を行うハイスペックな仕様になっています。フォナック以外のメーカーは、補聴器のマイクから拾った音を小さな音・会話程度の音・大きな音に分け調整を行っていきますが、フォナックの補聴器はさらに小さい音の調整もできる仕組みになっており、よりお客様の好みや聞えに合わせることができるようになっています。

もう1点、フォナックの補聴器には「オートセンスOS」と呼ばれる機能があります。これは騒がしい中に移動すると自動で補聴器の雑音抑制や音を拾う方向を調節してくれる機能です。総合支援法対応「ナイーダV30-UP」は、「静かな環境」にいるか、「騒音下で会話をしているか」を自動判別し切り替えを行っています。

頑丈な本体、IP68の防塵防水性能を取得

今まで多くのお客様にフォナックの補聴器をご紹介、ご販売してきました。他社さんと比べフォナックの補聴器は非常に頑丈で修理回数も少なめな印象です。また、補聴器のマイク部分は何層もガードがされており粉塵、湿気の侵入を防ぐ機構になっており、電池格納部も防水パッキンがしっかり施されています。

 

閲覧注意‼絶対にまねしないでください

故障するかテストのため、実際にナイーダV30をつけてお風呂に入ってみました。まずは湿気のあるバスルームでの使用、続いてシャワーを浴び、最後に湯舟で泡が出る入浴剤を入れてそのままナイーダV30を使用してみました。

お風呂の中では特に補聴器は止まることなく作動し、音もしっかり出ておりました。ただ、イヤモールドの隙間から水が耳の中に侵入したときは聞こえなくなります。リオネット補聴器より「透湿イヤモールド」という水抜きの弁がついたイヤモールドが販売されていますが、そちらを使えばある程度解決できるのではと思っています。

お風呂で使った後はフック内に水が入らないように手で塞ぎ、水洗いして石鹸をしっかり落としタオルで吹き、D-DRYという補聴器乾燥機で乾燥させ水分を取りました。翌日お店の特性器(補聴器の音を計測する装置)で計測した結果、お風呂に入る前と同じ特性が出ていることが確認でき、大きな故障は起きていないことを確認致しました。

MEMO
お子様と一緒の入浴やプールの付き添い、急な雨など水際で補聴器をつかわなくてはならないケースも多々あると思います。濡れてしまった場合、フォナック補聴器より販売されている「D-DRY」をご利用いただくことをおすすめ致します。
フォナックの補聴器乾燥機D-Dry(ディ・ドライ) 参考記事のタイトルとURLを入力してください

 

シグニア オクティブSP

シグニア(シーメンス)より販売されている総合支援法対応補聴器「オクティブSP」、過去にニトロという名称で重度の方向け補聴器がリリースされていましたがその補聴器の後継モデルになります。

スペック

参考 メーカーオフィシャルサイトシグニア

チャンネル数が多く調整しやすい

今回ご紹介する補聴器の中では最大数のチャンネル数を持っており、総合支援法対応で重度の方向け補聴器ではかなりハイスペックになっています。内部の音を作るアンプ(チップ)は、現在より4世代前の「マイコン」というものを使っています。(マイコンはシグニアの中でものすごく人気があった補聴器です)実際に調整を行う際に操作できるチャンネル数は、12チャンネルですが12チャンネルもあれば十分きれいな調整の音を作ることが出来ます。

調整チャンネルについて

シグニア「オクティブ」は低音の調整チャンネルが多いことが特徴です。他メーカーですと低音は250Hz、500Hzの2ハンドルしかない場合が多いですが、オクティブは下記の調整箇所を持っています。低音のご聴力によっては、補聴器を選ぶときの材料になると思います。

  • 低域 63Hz、250Hz、500Hz、750Hz
  • 中域 1KHz、1.25KHz、1.6KHz、2.25KHz
  • 高域 3KHz、3.6KHz、4.2KHz、5.2KHz

 

スマホと接続、ミニテックが便利

スマホやPCと接続できる「minitek」が非常に便利で使いやすく設計されています。

ミニテックを使えばfacetimeなど無料通信アプリや通常の電話の音声、youtubeなどの動画音声を補聴器に直接送ることができるので周囲の雑音などに邪魔されないでスマホの音声をお楽しみいただけます。他社も同様の機器を販売しておりますが、ミニテックは小型で操作もしやすいのでとてもおすすめです。スマホ以外にもbluetoothを搭載したデバイス(ノートPCやタブレット、携帯音楽プレイヤー)との接続も可能です。また、ミニテックにはマイクを内蔵していますのでミニテックを胸ポケットなどに入れ、スマホを置いたままハンズフリーで通話することもできます。iPadを使って「手話+facetime」などにご活用いただいてみてはいかがでしょうか。

残念ながらminitekは販売終了となりました。代替商品は現在ありません。

 

オーティコン C100SP

オーティコン補聴器より販売されている総合支援法対応補聴器C100SPです。

スペック

参考 メーカーオフィシャルサイトオーティコン

ちょっと残念

弊店でご利用のお客様で2年間で4回アンプ交換になったお客様がいらっしゃいます。昔からオーティコン1本でご使用されていたお客様ですが、この修理の多さに閉口してしまい次回補聴器支給の際はメーカーを変えるとおっしゃられていました。内部パーツの撥水保護、マイク部分のフィルターなど防水に対する機構が弱いのでしょうか?主観的な表現で恐縮ですが、やや汗・湿気に弱い気がします。

カラーバリエーションが豊富

過去、フォナックさんも豊富なカラバリがありましたが現在は地味な色のみになってしまいました。オーティコンC100SPはピンク、アクアマリンなど色とりどりのラインナップを用意しています。

回転式ボリュームを搭載

直感的操作ができる回転式のボリュームを搭載しています。クルクル回して音量が操作できますのでご高齢の方も簡単に音量操作ができると思います。また番号が振ってありますのでどの位置がご自身にとって適切か覚えておくことができます。

 

その他 総合支援法対応補聴器

スターキー W3-7000パワープラス

ワイデックス


まとめ

重度の方向け、総合支援法対応補聴器をまとめてみました。各社電池寿命やカラーバリエーション、ストリーミング、ワイヤレス機器の有無など違いがあることがおわかりいただけると思います。また各社音質や最大出力、どの周波数が最も大きな音を出せるか?(ピーク)が異なりますので支援法を使ってご購入の際は、実際に音を聞いてご自身に合っているか?ご試聴されてみることをおすすめいたします。

当店所有の試聴用補聴器

  • フォナック:ナイーダV30-UP 3セット
  • GNリサウンド:エンツォ5e 1セット
  • シーメンス・シグニア:オクティブSP 1セット
  • オーティコン:C100SP 2セット
  • スターキー:W3-7000 パワープラス 1セット

試聴用補聴器がお貸出し中の場合がございますので、ご試聴ご希望の場合は下記までお問合せくださいませ。

参考 お問合せ・ご試聴希望補聴器試聴について

 

どの補聴器がおすすめですか?

ご希望される機能でご選択ください

防塵・防水に優れた「フォナック ナイーダV30」、テレビ・スマホの音声をワイヤレス接続するオプションが豊富な「GNリサウンド エンツォ5e」が当店のおすすめ補聴器です。エンツォは低音の最大出力に特徴がありますので音量感を重視されるお客様におすすめです。わたくしの主観重視でこの2機種を5点満点で比べてみました。

フォナック ナイーダV30-UP
音質
(4.0)
パワー
(4.0)
防塵防水
(5.0)
カラバリ
(3.0)
ワイヤレスオプション
(3.0)
総合評価
(4.0)

調整幅、小さな音の調整も可能なため音質に関しては4、パワーはやや高域よりなため4、IP68の防塵防水性能を持つため5、カラーバリエーションは過去のナイーダと比較すると減ってしまったため3、ワイヤレスオプションはロジャーを含め色々ありますが使い勝手や価格の面で3と致しました。

GNリサウンド エンツォ5e
音質
(4.0)
パワー
(5.0)
防塵防水
(3.0)
カラバリ
(3.0)
ワイヤレスオプション
(4.0)
総合評価
(4.0)

GNエンツォですが、音質は好みがわかれるため4、低音の最大出力が高めなため5、防塵防水はIP58を取得、実際にはかなり頑丈とメーカーから聞いていますがフォナックのように防水パッキンなどを施していないため3、カラフルな色がないためカラバリ3、ワイヤレスオプションはとても良いのですがmade for iPhone機能を外しているので-1の4と致しました。

こちらはわたくしの個人的な感想、評価なのでご了承ください。

 

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