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【検証】次世代LE Audio搭載補聴器と従来型がどう違うか、実耳測定で比較してみた Bluetooth比較視聴

こんにちは、立川補聴器センターです。GW皆様いかがお過ごしでしょうか。立川付近も大勢の方でにぎわっています。そんな中、どこにも出かけずただひたすら新型補聴器の検証を行ってます!

2024年1月にリサウンドから次世代補聴器として「ネクシア」が発売になりました。これが発売される前は、スマホと補聴器の接続には、iPad/iPad/MacのMFIヒアリングデバイス・AndroidのASHAという方式で電話や音楽を補聴器に無線で送信して聞くのが一般的でしたが、ネクシアは「LE Audio」という新方式でスマホと接続します。

現在はまだスマホから音楽や動画音声を補聴器に送信して聞くだけ、つまり補聴器がイヤホンのようになるだけですが、この機能は今後さらに進化し、補聴器のゲームチェンジャーになる可能性を秘めています。普及するのは今から3~4年後といわれていますのでこれからがもっともっと補聴器装用者様にとって便利な時代が来そうな予感がします。

LE Audioの特徴は下記の5点
  • スマホと補聴器が離れても送信が維持される
  • 音質がMFI・ASHAより格段に良い
  • 遅延の解消
  • AURACAST™対応
  • マルチストリーム オーディオ

AURACAST™対応とマルチストリーム オーディオはまた今度別記事で。補聴器ユーザー様が得られるメリットは、遅延・音質・飛距離ではないでしょうか。今回は、LE Audio、MFI/AHSA(従来型の補聴器とスマホの接続)がどう違うのか、検証しましたのでご紹介いたします。それではいってみよー!

今回の検証

以前にパトレイバーの音質比較や新幹線内での試聴比較記事を上げました。この2記事は僕の主観、今風に言うと「あなたの感想」でした。そんな内容では高価な補聴器をご購入いただける皆様に申し訳ないと常々思っていたところ、当店の実耳測定特性装置を納品していただいたオーティコンさんよりVSPM(ビジブルスピーチマッピング)というオプションのご提案を受けました。

VSPMについての解説はこちらの動画をどうぞ

簡単にいうと今聞いている音を測定できるということ。

そしてこのVSPMには、補聴器装用者様が現在補聴器を着けて聞いている音を調整者がモニターできるという機能があります。モニターできるのであれば、それを録音してついでにVSPMのソフト上に出ている特性を動画キャプチャすれば、補聴器装用者様が現在聞いている音を波形と音声両方で保存できると思い今回の検証に至りました。前置きが長くてすいません。

REM+VSPMで測定した音を録音

今回は、上記の方法で録音して検証することにしました。イヤホン/ヘッドフォンの音質比較はダミーヘッドという人形を使い行うようですが、REMとVSPMという武器があるので生身の人間で行うことにしました。ご協力いただいたのは、立川補聴器センター「中の人」こと自分の娘です。

スマホで音楽(動画)再生→補聴器へBluetooth送信→REMで今聞いているYoutubeを測定→測定している波形を録画→さらに測定している鼓膜面上の音圧を録音、最後に波形の動画と録音した動画をがっちゃんこして記事にします。

録音する音源は?

検証にあたり当店Xフォロアーさん「安心院オト様(あじみおと様)」のご協力をいただき、おと様が作曲した楽曲「Hydrangea」feat.東北きりたんをお借りすることができました。もちろんご本人に直接DMして承諾済みです。突然のお願いにご快諾いただき、本当にありがとうございました。

Hydrangea(ハイドレンジア)とてもいい曲なので気になったらぜひ安心院オト様のYoutubeチャンネル高評価、チャンネル登録お願いします!

ボーカル

東北きりたん

安心院オト様のXアカウント

安心院オト様のPixxivファンボックス

検証する補聴器(イヤホンも)

新規格LE Audio、従来型のiPhone/iPad/Macと接続できるMFIヒアリングデバイス、フォナック補聴器が採用するBluetoothクラッシック、今回はイヤホン(Anker Life Note 3SとAirPodsPro コーデックAAC)を比較します。

LE Audio

  • 補聴器 リサウンド「ネクシア9」
  • 2024年モデル
  • 動画再生 Google Pixel8
  • コーデック LC3

Bluetoothクラッシック

  • フォナック「オーデオL90」
  • 2023年モデル
  • 再生 iPhone13mini
  • コーデック SBC

MFIヒアリングデバイス

  • 補聴器 オーティコン「リアル1」
  • 2023年モデル
  • 再生 iPhone13mini
  • コーデック 不明

イヤホン

  • Anker Sound Core soundcore Life Note 3S
  • 再生 iPhone13mini
  • コーデック 両方ともAAC

測定条件

測定場所

立川補聴器センター内防音室(騒音レベル25dB)

補聴器の設定

聴力 125Hz~8Khzすべて40dBHL

3機種とも処方式はDSLV5 経験者(100%)

ストリーミング時の調整 低音強調を弱で設定、フォナックはデフォルトで低音強調がかかっています。

ストリーミング中のマイク 周囲の音はオフ(補聴器のマイクから入る音)

補聴器の耳栓 3機種ともフォナック パワードームM(SDS3,0用)を使用

測定される人

20代女性

禁忌八項目確認済み

プローブチューブはテーピングして固定

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-PXL_20240502_094050576.MP_.jpg

スマホ/タブレットの音量

1000Hz基準音を補聴器に送信して外耳道内の音圧が70dBSPLになるようにスマホのボリュームを調整

録音・編集について

  • ビットレート 1536kbps
  • サンプルレート 48,000KHz
  • 測定器 Interacoustics Affinity Compact
  • 録音したソフト Windwos11標準 レコーダー
  • 動画 Windwos11標準 ゲームバー
  • 音声編集 Audacity
  • 動画編集 Clipchamp

これは商いを目的とした検証ではありません

僕は認定補聴器技能者を取得しており、当店にはもう1名認定補聴器技能者歴15年の方が勤務しています。二人ともオーディオのプロや音響工学の専門家ではありません。当記事は、お店にある手持ちの機材でできる限り(自分たちの知識の限界)皆様にわかりやすく、知ってていただきたいことを書き留めたものです。イヤホンや音楽のプロの方から突っ込みどころ満載だと思いますが、ご容赦いただけますと幸いです。

「これ、リサウンド入ってますよ」「LE Audioついた高い補聴器売りたいんでしょう」「上位モデルばっか並べて高いモデルすすめたいんだよね」こんな突っ込みくると思いますが、そんな気持ちは一切ありません。当店で人気のモデルは片耳15万円~18万円くらいの耳あな型です。

動画・音声の編集初めてやりました

今回は音声と動画でお届けしたかったため、必死に勉強して作成しました。動画編集ソフト及びサウンド編集を初めて操作しました。拙い(しょぼい)動画になっていることをご了承くださいませ。

検証開始!

まずは最新のLE Audio搭載「リサウンド ネクシア」からどうぞ。動画をクリックすると音声がでます。公共交通機関などでご覧の方はご注意ください。

リサウンド ネクシア(LE Audio)

▶を押すと再生が始まります

ファイル形式:WAV

実耳測定時の周波数特性(動画)

Audacityで作ったスペクトログラム

フォナック オーデオL(Bluetoothクラッシック)

▶を押すと再生が始まります

ファイル形式:WAV

実耳測定時の周波数特性(動画)

Audacityで作ったスペクトログラム

オーティコン リアル MFIヒアリングデバイス

▶を押すと再生が始まります

ファイル形式:WAV

実耳測定時の周波数特性(動画)

Audacityで作ったスペクトログラム

Anker Sound Core soundcore Life Note 3S

▶を押すと再生が始まります

ファイル形式:WAV

実耳測定時の周波数特性(動画)

Audacityで作ったスペクトログラム

10秒比較 これが一番わかりやすい

比較のまとめとして、Hydrangeaの4:30からを10秒ごとに切り替えしました。ほぼ同じ条件で録音していますので、これを聞けば一発で比較できます。

10秒ごとに切り替え比較

順番 LEAudio→Bluetoothクラッシック→MFIヒアリングデバイス→イヤホン

(リサウンド➡フォナック➡オーティコン➡イヤホン)

元になった曲を再度ご紹介

フルバージョン

ショートバージョン

録音したものは音が劣化してしまいます

補聴器3機種、イヤホン1機種はすべて外耳道内に測定用マイクを入れて録音しています。いったんイヤホン・補聴器で再生した音源をマイクで拾っているので元の音源と比較すると音質が劣化してしまいます。

途中がさっというノイズが入っています。これは測定されている人が動いてしまい服のこすれや、実耳測定器のマイク付近に触れてしまったためです。生身の人間で録音しているので多少のノイズはご勘弁ください。

評価

4種類聞き比べてみていかがでしたでしょうか?。楽曲製作者の安心院オト様にも音源を聞いていただきました。

LEAudio リサウンド ネクシア

安心院オト様
安心院オト様

高音域がしっかり出ていて、クリアな感じがします。低音はあまり拾ってないのかベース部分やバスドラムが聞こえにくいですが、全体の音で捉えると良い音質と思います。制作時からこの音で聞きながら編集していたらまた違ったミックスに仕上がったと思います。

当社イメキャラ
美音ちゃん
当社イメキャラ 美音ちゃん

低音域はちょっと物足りない感じがしますが、東北きりたんの声が他の音源と比べて厚みを感じます。裏メロというのでしょうか、「雨でも、曇りでも、晴れでも」が埋もれずきれいに聞こえます。

Bluetooth クラッシック フォナック オーデオL

安心院オト様
安心院オト様

各楽器隊の鳴り方が制作時の音に一番近かったです。高音域があまり抜けてこないのは、制作当時の自分の好みかもしれません。

当社イメキャラ
美音ちゃん
当社イメキャラ 美音ちゃん

私は普段自宅で動画を見る時はフォナックの補聴器を使っています。シリコンのイヤチップ(パワードーム)を使用して録音していますが、低音がよく効いていて好みです。ちょっとボーカルが埋もれている感を感じますが嫌いじゃないです。

MFIヒアリングデバイス オーティコン リアル

安心院オト様
安心院オト様

中音域以下が出てなくて、高音域が強い印象になってしまっていますね。
キンキンしてうるさい感じでしょうか。
高音域もそんなに出てなくて昔の電話やラジオから出たような音質になっていると感じました。

当社イメキャラ
美音ちゃん
当社イメキャラ 美音ちゃん

ラジオのような。。。店頭でお客様から何度か言われたことがあります。

ボーカルの声が薄っぺらいというか、細い印象を受けました。フォナックと同じイヤチップで収録していますが、低音が物足りないですよね。

イヤホン Anker Sound Core soundcore Life Note 3S

安心院オト様
安心院オト様

音が潰れた感じがして、高音が少なくこもった音の印象。
その分低音が目立つ感じです。

当社イメキャラ
美音ちゃん
当社イメキャラ 美音ちゃん

周波数特性をみると14,000Hz近くまで再現していますが、聞いてみるとちょっともわっとした印象を受けます。でもこのイヤホン、公式サイトでみると6,980円!コスパはとても良いと思いました。

最後に

いやいやいや、録音してそれを聞いて評価する記事にしたかったのですが、結局録音+動画キャプチャ、その編集などでGW中、3日間PCに張り付いておりました。LEAudioについてもかなり調べたので記事にしたかったのですが、それもまた次回の記事でご紹介致します。

LE Audioが使えるスマホがすくない

LE Audioは、補聴器が対応していてもスマホが非対応だと高音質なワイヤレスオーディオを楽しめません。ざっと僕が調べてみたかぎりでは、数機種あるのみ。

  • Google Pixel8(所有しているので検証済み)
  • Google Pixel7(リサウンドさんより情報提供)
  • samsung GalaxyS23、新発売のS24もOK??
  • SONY Xperia1V(メーカーサイトより)
  • Xiaomi POCO X6PRO(技適ないので国内使用NG)

これからどんどん増えてくると思いますが、すぐLEAudioをつかいたい!って方はピクセルが無難な選択肢ですね。ちなみにAシリーズ(7aなど)は対応しておりませんでした。

参考にしたサイト

御礼

最後までお読みいただきありがとうございました。音質の比較だけする記事になってしまいましたが、次回以降新Bluetooth(Auracast)も含め解説・ご紹介する記事を予定しております。すでにAuracast対応端末を入手しています♪

今回記事作成にあたりご協力いただいた安心院オト様、本当にありがとうございました。

予告

高音質で飛距離もある次世代Bluetooth「LE Audio」を搭載した補聴器は2024年5月現在「リサウンド ネクシア」だけにとどまっておりますが、まもなく1機種LE Audioを搭載した補聴器が登場予定です。

発表会やプレスリリースが出ましたら詳細をこちらのブログでご紹介致します。最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が気になったら

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