こんにちは、立川補聴器センターです。いつも当店のホームページをご覧いただきありがとうございます。9月は敬老の日、シルバーウイークがあるので新聞にたくさん補聴器の広告が入ります。僕のうちは新聞とっていないのでいつも義母からチラシをいただいて他店様の広告を拝見しています。
広告をみて補聴器を試聴したけど、「えーー、ちょっと予想と違っていた!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は「REMで調整した補聴器をもう1回トライ」キャンペーンと題しましてREM(レム 実耳測定」で補聴器を調整したらどれくらい違うかご体験いただくキャンペーンを実施致します。難しく考えず、別の人の調整も体験してみませんか?という当店からのご提案です。よくいうセカンドオピニオンです。
そもそもREMってなに?
REMとは、実耳測定のこと。実耳測定は鼓膜面上の音圧を測定して補聴器調整を行う方法です。
補聴器の調整を行うときはまず聴力を測定し、測定した聴力をパソコンに入れ補聴器調整用ソフトが自動で計算した値を補聴器に送り込みます。これをファーストフィットと呼びます。お客様の年齢・補聴器経験などを参考にして多少のアレンジはしますが、ほぼ素の状態です。
丸亀製麺に行くとうどん単体で召し上がる方はかなりレアだと思います。つけだれにネギを入れて、天ぷらをトッピングすることが一般的ではないでしょうか。補聴器のファーストフィットは、丸亀製麺の「うどんだけ」だとお考えください。
何に対して補聴器を調整するのか?
丸亀製麺のトッピングは食べる方の好み、主観的なもので食べきれる量やその日のおなかの減り具合によってコントロールしていると思います。補聴器のファーストフィットは所謂素うどんだとお考えください。素うどん、麺の食感を楽しむのにはいいかもしれませんが、ちょっと物足りないしもっと自分に合わせて食事をしたいですよね。
補聴器のファーストフィット≒素うどん
補聴器の調整をしました!あとは慣れてください!5分くらいで調整作業が終わっていたら、知らず知らずのうちに高価な補聴器を「素うどん」状態で使っているかもしれませんよ。
ファーストフィットと目標値(ターゲット)
PC上で診るファーストフィットと測定上でファーストフィットが目標値とどれくらい乖離しているか、簡単に解説致します。下記は聴力や補聴器経験、年齢などをパソコンに入力すると自動計算される値、ファーストフィットの値です。
このファーストフィットに使用する値をAとします。Aの値は聴力に対しどれくらい利得(音を大きくする)を入れるか、目標値となります。
続いて調整ソフトではなく、測定器を操作するソフトにこのAの値を表示します。このグレーのラインをBとします。
Bの値に対し、お耳の中で実際に聞こえている音を測定します。ここから実耳測定(REM)がスタートします。
ファーストフィットで無調整の補聴器の実耳測定が終わりました。この値をCとします。Cの値は外耳道内にプローブチューブという1㎜の柔らかい管を入れ補聴器を装用しその状態で指定の音源を聞いた時、どのように聞こえているかを実測しています。プローブチューブの先は、精密な測定器に接続されています。
BとCを比較すると250Hz~800Hzの低い音が約10dB差異があります。また1.5KHz付近はBよりCのほうが数値が高くなっています。この部分を修正した値をDとします。(Dのラインは濃い紫色で表示しています。)
グレーのラインBと紫のラインDがおおよそ同一になる程度まで補聴器の調整を行っていきます。これが実耳測定の簡単な手順になります。一旦目標値と一致させそこから補聴器を着ける方のご意見を伺いながらBの目標値から10~20%ほど利得を下げていきます。初めて補聴器を使用される方は目標値通りの調整ですと音が多き過ぎたり、普段聞こえにくくなっている音が聞こえてきて不快感が出てしまいます。
補聴器経験が長い方 B=D
初めて補聴器の方 D×80%
販売店における補聴効果の測定
実耳測定が完了した後、調整がきちんとできているか装用音場閾値測定を行い補聴器なしの裸のお耳と補聴器を着けた補正されたお耳の聞こえの差をチェックしていきます。
ファンクショナルゲインが聴力レベルの半分(ハーフゲイン)であるか,装用閾値が1000Hz で 35dB HL 以内であればよい。ファンクショナルゲインは低音域ではハーフゲインより少なくてもよく,高音域の利得は補聴器の性能上ハーフゲインが得られない場合がある。(日本補聴器技能者協会 販売店における補聴効果の確認法より引用)
data2.pdf (techno-aids.or.jp)
結論
ファーストフィットのままでは未完成、手を加えて完成品に近づくと上記でお伝えしました。具体的には、Bの目標値に対しCのファーストフィットの値を調整してDのようにしていく、これが当店が行っている実耳測定です。
実耳測定後、補聴効果の確認法に記載の内容をチェックしていき指定された範囲内に数値が収まっていれば一旦調整完成となります。
当店は「素の状態」の補聴器を「ほぼ完成形」までもっていきますので調整にお時間をいただいております。測定中お付き添いのご家族様はお待ちいただいており、その間退屈だと思いますので、タブレット・パソコン・新聞など何かお持ちいただくことをおすすめ致します。無料のWi-Fiを飛ばしていますのでご利用くださいませ。
参考にした動画
Doctor Cliff, AuD
How To Perform Real Ear Measurement (REM) | Using Natus Aurical PMM
REMで調整した方のレビュー
弊社LINE公式アカウントにいただいたお喜びのお声をご紹介致します。(以下のレビューは弊社LINE公式アカウント及びGoogleビジネスプロフィールにいただいたものです。個人差があり、全員に当てはまる事ではありません。)
音が自然な感じで長時間使っても疲れないです こんなに違うのですね
ありがとうございます!オーティコンMoreは手早く正確にREMができます!お耳にフィットしてうれしいです。
他店で購入した補聴器でもとても親切に調整をして下さり今迄聞こえにくかった箇所をREMで探しだしてくださり今はとてもよく聞こえるようになりました。
REMで拝見したら低音域がすっかすかでした。しっかり低音も入るようにオトスキャンでモールドを作製してから再調整いたしました。
某店で試聴した補聴器は、ガンガンしてうるさいだけで全く耳に合いませんでしたが、立川補聴器さんで購入したリサウンドは耳の音を測る装置で調整したのでばっちりです。丸1日使ってます。
そもそも補聴器内部の聴力が違っていたようです。同じ補聴器でも調整でがらっと変わりますよー。
自分の声も音楽もナチュラルな音で聞きやすくなり、うれしくて涙が出ました。
補聴器内部にインストールされたご聴力の相違、どうやって調整したかわからない特性、これではお耳に合わせるのは非常に困難です。まずご聴力を測定し通常通りREMで調整いたしました。補聴器の状態が良くなり自分もうれしいです。
多少出費がありましたが、他人数での会議や学校行事の打ち合わせで大きく改善。ベースの調整をととのえるのが重要なことを改めて知りました。
指向性、雑音抑制、AIなど様々な付加価値を持った補聴器がありますが、まずは基準に合わせて調整しました。お困りごとが解決できてよかったです👌
良くある相談
様々な要因が考えられますので一概に「これだ!」とは言い切れません。ただ、補聴器の調整には「こうやってこうするべき」という基準が設けられています。(販売店における補聴効果の確認法)当店はここに記載されている測定を行いその結果を元に調整を行っています。
こちらも一概にこれと言い切ることができませんが、一例をご紹介致します。
①聴力に対し耳栓(イヤチップ・モールド)が合っていない
この耳栓は比較的軽度の方向けに用意されています。特に低音(250Hz~750Hz)のご聴力次第では不適合になりやすいです。
3Dスキャナで耳型を採取してお一人お一人に合わせた耳栓なので幅広いご聴力に対応可能です。片耳10,000円程度とお手頃です。
②聴力が違う
聴力を補聴器内部にインストールして調整データを導き出す仕組みなっています。この聴力が合っていないとすべてが間違ってしまいます。しっかりとして防音室内で測定した聴力を補聴器に入れる必要があります。
当店で拝見した他店様ご購入の補聴器で「他人の聴力が入っていた」「50dBのまっ平な聴力が入っていた」という酷い状態のものもありました。
③初期調整しか行っていない
調整ソフトにお客様の聴力を入れると聴力に合わせた標準的な値が自動計算されます。これをファーストフィットと呼びます。ここだけで終わっているパターンが散見されます。実はこのファーストフィットは参考値程度で補聴器装用者様が下記のグラフ通りに聞こえているわけではありません。
- 耳栓がなかなか入らない
- 息子さんとの会話が困難
- 電話が聞こえない
- 息子さんと会話がスムーズになった
- ご友人と会話ができるようになった
- 電話も改善した(Bluetooth使用)
このファーストフィットに調整者(言語聴覚士や認定技能者)が手を加えるてお耳の状態に合わせていきます。つまりファーストフィットで使っているということは何も調整されていないことを意味します。(ごくまれにファーストフィットで合う方もいらっしゃいます)
もう1点補足です。こちらの方はらくらくフォンを使用しており購入店様よりBluetoothの件を何も知らされておりませんでした。当店でらくらくフォンとペアリングして使用方法をご説明いたしました。電話の問題が解決できたようで大変喜んでおられました。(最低限、Bluetoothは説明してペアリングしてあげようよ!)
即答はできませんが、「聞こえないという訴えがあるので補聴器の音量を上げる、上げると今度は雑音が目立ちそれを訴えると音量を下げる」という調整を繰り返していませんか?補聴器の調整はこうあるべきという基準が設けられていますので一旦その基準値に合わせてみてはいかがでしょうか。闇雲に上げ下げしてもゴールは見えてきません。
上記でもご説明したイヤモールドを作製してしっかり補聴器を固定できるようしましょう。耳型採取はオトスキャンでおこないますので素早く正確にお耳の形状を測定できます。モールドは耳型採取後、約1週間でご用意できます。
こちらも多くお問合せをいただきます。そもそもですが、上記でご説明した耳栓や調整の不適合があると静かな環境でも聞き取りが向上するか怪しくなりますのでまずは「補聴器の効果の測定」と「基準値通りの調整」を行うことをおすすめ致します。
その上で騒音下や複数人での会話の聞き取り向上を狙える補聴器への買い替えをご検討ください。
【実録】新幹線の車内で会話が聞き取りやすい補聴器は?「新幹線補聴器バトル」←それってあなたの感想ですよね?^^;はい僕の感想ですお仕事をされている方やご高齢の方からよくご相談を受けます。耳あな型の補聴器にすると比較的解決しやすい問題です。耳かけ型の場合、補聴器の集音する部分(マイク)がお耳の上に載っているので電話を当てる位置が違うと非常に電話が聞き取りにくくなります。
リサウンドという補聴器メーカーから耳かけ型なのにお耳の中にもマイクを搭載したモデルがあり、この補聴器を使うと耳かけ型でも電話問題を解決できます。
3つのマイクを搭載 リサウンド耳かけ充電式補聴器「ワンマリー」セカンド・オピニオンとは?
言葉の意味はWikiから引用致します。
セカンドオピニオン(英: Second opinion)とは、よりよい決断をするために、当事者以外の専門的な知識を持った第三者に求める「意見」、または「意見を求める行為」のことである。
セカンド・オピニオン – Wikipedia
当店は医療機関ではございませんが、補聴器の専門店として「効果測定や実耳測定を通じて別の意見」ご提案しております。
別の意見
- すでにお持ちの補聴器で効果測定を行い指定された範囲内にあるかどうか確認する
- すでに補聴器を試聴されご返却された方に実耳測定(REM)で当店が調整した補聴器を再度ご試聴いただく
- 補聴器の専門家として言語聴覚士と認定補聴器技能者が在籍
他店様ご購入補聴器の再調整(聴力測定、明瞭度測定、実耳測定、効果測定、オトスキャンによるイヤモールド作製、10回まで再調整実施)
通常価格 ¥22,000
他店様ご購入補聴器の再調整についてご留意点
他店様ご購入の補聴器を調整する場合、調整をお断りする、調整できない場合がございます。
ヤフオクなどフリマで購入した補聴器
法律に触れますのでお断りいたします。フリマには、一部店頭試聴用の補聴器を出品している方がいます。そういったデモ用補聴器を落札しないようにしてください。
メーカーが修理対応を終えた補聴器
メーカーが修理対応を終えた補聴器(修理ができない補聴器)
販売終了から5年以上経過している補聴器
以上の補聴器は調整を行っておりません。
当店で再調整可能なメーカー
フォナック、オーティコン、リサウンド、シグニア、ベルトーン、ユニトロン、スターキー
当店で再調整できないメーカー
マキチエ、リオネット、カークランド(コストコ)、辰巳拓郎セレクションなどプライベートブランドの補聴器、集音器、レディメイドの補聴器(ジャブラエーハンスなど)、調整ソフトが廃盤の補聴器・購入から6年以上経過している補聴器
※他店様ご購入補聴器の再調整をご希望の場合、下記お問合せ欄より「メーカー名」「補聴器の型番」を記載いただきお問合せをお願い致します。
※故障、破損の症状がある補聴器はメーカー修理を行ってから再調整する場合がございます。
皆様からのご相談を心よりお待ちしております。