いつも当店のブログをご覧いただきありがとうございます。今回は、12月4日に発表されたフォナックの新型補聴器「オーデオ インフィニオ スフィア」の速報をお届け致します。
フォナック補聴器の歴史
フォナックは2019年ごろからかなり早いペースで新型補聴器を市場に投入してきました。簡単にその歴史を振り返ってみましょう。
ワイヤレス機能を充実させたSWORDというチップを搭載。テレビをつけるだけで音声が補聴器に送信されるエアストリームを搭載、Bluetoothクラッシックオーディオを実装しPCもAndroidもペアリングできる補聴器を世にリリースしました。
フォナック補聴器「マーベル」はここが違う!オーデオM/ボレロM/バートM Bluetooth搭載補聴器について新開発「PRISM」チップを搭載。補聴器の音を作る根幹部分、処方式を変更(アダプティブフォナックデジタル2.0へ)。Bluetooth機能をさらに拡充、マルチポイントを実装し2台のBluetoothデバイスを待機状態にできるようになりコロナ禍のリモート需要に応える性能を有していました。
【まとめ】フォナック補聴器2021年6月現在パラダイスのアップグレード版。充電器を一新しUSBタイプCに統一、その反面ケース内充電が出来なくディメリットがありました。ルミティシリーズの形状は、無印(通常のRICタイプ)、スリム(小型)、ライフ(完全防水)の3種類から用途に合わせて選べるようになりました。
また2024年の大幅アップデートによりREMターゲットマッチという実耳測定を行い、より正確な補聴器調整を行うことが出来るようになりました。(当店はREMターゲットマッチを実施しています)
フォナック/ユニトロン補聴器の調整が大幅短縮!実耳測定(REM)を自動で行う「ターゲットマッチ」開始! 【総まとめ】PHONAK/Unitron Bluetooth接続を一から解説 補聴器にいろいろ接続して楽しもう! Bluetooth/Airstream/フォナック/ユニトロンオーデオ インフィニオ スフィアが2024年に登場
新発売されるオーデオ インフィニオ スフィア(名前長すぎ)は、新開発されたチップを2個搭載。フォナック初となるDNN(ディープニューラルネットワーク)を音声処理に採用しています。オーティコン・スターキーがすでに使っているAIの技術です。
新チップ「ERA™」
マーベルのチップ「SWORD」、パラダイス・ルミティの「PRISM」に次ぐ新心臓部はERA(エラ)と名付けられています。
DEEPSONIC™を追加 デュアルチップ搭載補聴器
このシステムをなんと呼ぶのか、現在はまだ不明。パソコンでいうデュアルCPUのようなものでしょうか。もう1個のチップはDEEPSONIC™という名称です。
この2つのチップが生み出す聞こえはどういったものなのか?デモ用補聴器が入り次第、検証・レビューしたいと思います。
現在わかっていること
オーデオ インフィニオ スフィアについて海外サイトやYoutubeで調べた内容を簡単にまとめます。聞こえや調整面に関してはまだ触ったことがないのでほぼ不明です。主にハードウエア面についてご紹介いたします。
補聴器本体のサイズ
フォナックの本国サイトをみるとインフィニオシリーズの補聴器は、無印インフィニオとスフィア インフィニオの2つが存在しています。日本で発売されるフォナックの新型補聴器はスフィア インフィニオが先行します。
インフィニオ スフィア
スフィアは、上記のERAとDEEPSONICのデュアルチップ搭載モデルです。
インフィニオ(無印と記載しました)
無印インフィニオは、ERAのみ搭載のようです。(詳しい資料がないのでサイトを見る限りですが)日本はまだ未発売です。日本で発売されるかどうかもわかりませんのでご注意ください。
スフィアのサイズ
オーデオ スフィア インフィニオはデュアルチップ構成なのでサイズが大きめです。大きさをフォナック本国サイトの画像で比較してみました。左からスフィオ・インフィニオ・ルミティの比較です。
サイズについては、こちらの動画が参考になります。再生するとドクタークリフ氏が装用する動画が見れます。
本体サイズが大きい理由
フォナック オーデオスフィアインフィニオは、デュアルチップ構成で下記の演算を行っているとドクタークリフは解説しています。そのためには、大型のバッテリーを搭載する必要があり結果本体が大きくなりました。
- 2200万通りの音環境を学習済み
- DEEPSONICは1秒あたり77億回の演算処理を実行しノイズとスピーチを分離
- メインチップERAは1秒間に5億回の演算処理を行っている
- 市場にある補聴器の約33倍の処理能力をもっている
- ソースはこちら
1個のチップでは上記の内容を処理しきれないためデュアルチップ化、それに伴い大型のバッテリーを搭載する必要があり補聴器本体が大型化しています。
ルミティの弱点 充電器の改善
前作フォナック オーデオルミティは充電器にバッテリーを内蔵しておらず、USBタイプCケーブルで給電する必要がありました。今回のスフィアインフィニオの充電器はバッテリーを内蔵、ケースのみで充電が可能となりました。
これはとてもメリットですよね。たまに補聴器を外す方は毎回電源をオフにしてケースにしまう必要がありましたが、今回のスフィアはケースごと持ち運びが可能になり電源をオフにする必要がなくなりました。
ドクタークリフ氏がルミティとスフィアの充電ケースサイズを比較しています。
ウオーターブロック(高い防水性能)
パラダイス・ルミティシリーズでは「オーデオライフ」と呼ばれる形状がありIP68の防水防塵を超える防水能力をもった補聴器がラインナップされています。今回のスフィアは、全モデルがライフと同じIP68越えの防水性能をもっており、プールやお風呂での補聴器使用を可能にしています。(サウナはダメ)
Bluetooth5.3にアップデート
フォナックと言えばBluetoothクラッシックによる何でもペアリング。iPhoneに縛られずAndroid、PCなどBluetoothが付いた機器とペアリングし聴力に対しフィッティングされた高音質な音声を聞くことが出来ます。5.3にアップデートしたことで飛距離や通信の安定性に期待できます。
スフィアもBluetoothクラッシックを踏襲。かつ、今後のアップデートでLEAudioやAuracastも対応可能のようです。(ドクタークリフ氏の動画より)
LE Audioについては過去の記事をご覧ください。
【検証】次世代LE Audio搭載補聴器と従来型がどう違うか、実耳測定で比較してみた Bluetooth比較視聴クラスは90と70のみ
フォナックの補聴器は、下記4つのクラスで構成されています。
- エッセンシャル 30クラス
- スタンダード 50クラス
- アドバンス 70クラス
- プレミアム 90クラス
今回のオーデオ インフィニオ スフィアは、90と70クラスの2クラス展開と強気な姿勢。ちょっと価格を聞くのが怖い気がします。
現在わかっているのはここまで
2024年12月4日発売のオーデオ インフィニオ スフィアの情報は今回ここまでとなります。ERAとDEEPSONICのデュアルチップ補聴器がどういった聞こえをお届けできるのか?まだまだ情報不足なため今後情報収集にあたります。
ERAとDEEPSONICが奏でる音声聴取、REMターゲットマッチによる比類なき補聴器調整、最新のBluetoothワイヤレス接続による利便性、これらが皆様にとってどれくらいお役に立てるか、価格に見合う性能か、追及していきます。
次回予告
次回予告です。現在、インフィニオ スフィアの〇〇〇〇な記事を作成中です。12月4日現在、これ以上は言えません汗。次回をお楽しみに!最後までご覧いただきありがとうございました。